日経平均は265円高と8日続伸、3万円大台回復で6カ月ぶり高値水準、先物に断続的な買い=8日後場

 8日後場の日経平均株価は前日比265円07銭高の3万0181円21銭と8営業日続伸。3万円大台回復は4月5日(終値3万0089円25銭)以来で、3月18日(終値3万0216円75銭)以来ほぼ6カ月ぶりの高値水準となる。

 朝方は、きのうまでの7連騰で利益確定売りが出やすく、7日のNYダウ安も重しとなり、寄り付き直後に2万9787円13銭(前日比129円01銭安)まで下落した。ただ、次期政権の政策期待は根強く、その後は切り返して上げに転じた。先物主導で一段高となり、前場終盤には3万0241円87銭(同325円73銭高)まで上昇した。一巡後は利益確定売りに後場序盤にかけて伸び悩んだが、3万円を割り込むことなく推移し、先物に断続的な買い入り、大引けにかけて持ち直しの流れとなった。

 東証1部の出来高は13億2022万株、売買代金は3兆6724億円。騰落銘柄数は値上がり1559銘柄、値下がり474銘柄、変わらず116銘柄。

 市場からは「政策期待が先行しているが、それが一巡するまではしっかりか。買い戻しだけでなく、中・長期資金も入り始め、オプション絡みの先物ヘッジ買いも上昇相場の一因だ。もっとも、達成感も過熱感もあり、スピード違反とみるのが普通だ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ソフバンG<9984.T>、スカパーJ<9412.T>、オービック<4684.T>などの情報通信株が上昇。王子HD<3861.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株や、洋缶HD<5901.T>、リンナイ<5947.T>などの金属製品株も堅調。三菱UFJ<8306.T>、新生銀行<8303.T>、あおぞら<8304.T>などの銀行株も買われた。楽天グループ<4755.T>、リクルートH<6098.T>などのサービス株や、ニコン<7731.T>、HOYA<7741.T>などの精密株も高い。伊藤忠<8001.T>、丸紅<8002.T>、三菱商<8058.T>などの卸売株も値を上げ、INPEX<1605.T>などの鉱業株や、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も引き締まった。

 半面、任天堂<7974.T>、コクヨ<7984.T>などのその他製品株が軟調。ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株もさえない。マルハニチロ<1333.T>、日水<1332.T>などの水産農林株や、川崎汽<9107.T>、乾汽船<9308.T>などの海運株も安い。アサヒ<2502.T>、日清粉G<2002.T>などの食料品株も売られた。

 個別では、東京機<6335.T>が3日連続のストップ高となり、戸田工<4100.T>、東京産<8070.T>、オハラ<5218.T>、エアトリ<6191.T>などの上げも目立った。半面、ピーシーエー<9629.T>、ファーマF<2929.T>、NIPPO<1881.T>(監理)、セレス<3696.T>、Jリース<7187.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、28業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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