<新興国eye>前週のロシアRTS指数、原油安や中銀の追加利上げ示唆で3週ぶり反落=BRICs市況

新興国

2021/9/13 11:27

 前週(6-10日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の10日終値が前日比0.06%安の1725.25、前週比では3日終値比0.51%安となり、3週ぶりに反落した。

 週明け6日の指数は4営業続伸して始まった。国営天然ガス大手ガスプロムがバルト海経由でロシアとドイツを結ぶ天然ガスパイプライン網「ノルドストリーム2」の建設工事が数日で完了すると発表し、これを受け株価が急伸し、指数の押し上げにつながった。

 7日は反落。ブレント原油先物が1バレル=72.02ドルに下落したことや、ECB(欧州中央銀行)のテーパリング(量的緩和の段階的縮小)開始観測が広がり、海外株安となり、ロシア株も売られた。

 8日は反発。原油先物価格が73ドルに上昇し、買い優勢となった。

 9日は反落し、10日もやや値を下げ、小幅続落となった。

 9日は、原油先物価格の下落を受け、指数が売られた。ただ、ECB理事会が緩やかな資産買い入れのテーパリングを決めると、下げ渋る展開となった。

 10日は、ロシア中銀がインフレ抑制のため小幅利上げを決め、追加利上げを示唆したため、売りが広がった。

 今週(13-17日)のロシア市場は引き続き、デルタ株感染拡大や世界経済の動向、対ロ制裁、ロシア国内の景気対策、原油価格、ルーブル相場、主要企業ニュース、反体制派指導者ナワリヌイ氏の動向などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える14日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や15日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な国内経済指標の発表予定はない。RTS指数は1680-1770ポイントの値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、WTI原油<1671.T>、

 ガス<1689.T>、原油<1690.T>、野村原油<1699.T>、

 iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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