日経平均は222円高と大幅に3日続伸、31年1カ月ぶり高値水準、TOPIXは2100超=14日後場

 14日後場の日経平均株価は前日比222円73銭高の3万0670円10銭と大幅に3営業日続伸。2月16日の年初来高値(終値3万0467円75銭)を更新し、1990年8月1日(同3万0837円99銭)以来ほぼ31年1カ月ぶりの高値水準となった。一方、TOPIX(東証株価指数)は同21.16ポイント高の2118.87ポイントと2100ポイント台に乗せ、1990年8月3日(同2174.67ポイント)以来の高値水準となった。

 朝方は、きのう高値引けとなった強い動きが継続し、買い優勢で始まった。次期政権の政策期待とともに新型コロナウイルスの新規感染者数の減少やワクチン接種の進展が引き続き支えとなり、日経平均株価は一時3万0795円78銭(前日比348円41銭高)まで上昇した。一巡後は、先物に断続的な売りが出て前引けにかけて上げ幅を縮小する場面もあった。後場は強基調で始まった後、しばらくもみ合ったが、大引けにかけてはやや引き締まった。

 東証1部の出来高は13億3901万株、売買代金は3兆3450億円。騰落銘柄数は値上がり1707銘柄、値下がり380銘柄、変わらず101銘柄。

 市場からは「後場になって、米系のロングオンリー(買い専門)型ファンドから日本株のバスケット買いがみられた。彼らのような中・長期資金の流入が続くようだと相場も一段のアップサイドへの期待がもてる」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東京海上<8766.T>、T&DHD<8795.T>、SOMPOH<8630.T>などの保険株が上昇。川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、ユナイテド海<9110.T>などの海運株や、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も高い。オリエンタルランド(OLC)<4661.T>、リクルートHD<6098.T>、エムスリー<2413.T>などのサービス株も堅調。日産自<7201.T>、ホンダ<7267.T>、トヨタ<7203.T>などの輸送用機器株も買われた。クレセゾン<8253.T>、オリックス<8591.T>、JPX<8697.T>などのその他金融株や、大和証G<8601.T>、野村<8604.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株も高い。

 半面、INPEX<1605.T>などの鉱業株がさえない。任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株も軟調。中外薬<4519.T>、第一三共<4568.T>、小野薬<4528.T>などの医薬品株や、東電力HD<9501.T>、北海道電力<9509.T>、レノバ<9519.T>などの電気ガス株も売られた。

 個別では、サインポスト<3996.T>が連日のストップ高となり、シンシア<7782.T>、松屋<8237.T>、三愛石<8097.T>、長大<9624.T>などの上げも目立った。半面、東京機<6335.T>が連日のストップ安となり、神戸物産<3038.T>、Hamee<3134.T>、ビューティガレージ<3180.T>、IDOM<7599.T>などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、29業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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