日経平均は622円安、2年5カ月ぶり7連敗で2万8000円割れ、売り一巡後の戻り限定=5日後場

 5日後場の日経平均株価は前日比622円77銭安の2万7822円12銭と大幅に7営業日続落。7年連敗は19年4月26日-5月14日以来ほぼ2年5カ月ぶりで、2万8000円割れは8月30日(終値は2万7789円29銭)以来約1カ月ぶり。

 朝方は4日の米国株式市場でハイテク株中心に下落した流れを受け、売り優勢で始まった。インフレ警戒など不透明要因が多く、時間外取引で米株価指数先物が値を下げたこともあり、下げ幅拡大の流れとなり、前場終盤には2万7460円29銭(前日比984円60銭安)まで値を崩した。一巡後は、米株先物が持ち直し、香港ハンセン指数が上げに転じたこともあり、後場序盤にかけて下げ渋ったが、戻りは限定され、大引けにかけては2万7800円近辺で推移した。

 東証1部の出来高は15億1132万株、売買代金は3兆6152億円。騰落銘柄数は値上がり288銘柄、値下がり1843銘柄、変わらず52銘柄。

 市場からは「アジア系は内需中心に売りに傾いているが、一方で欧州系のオーバーナイトも買い注文も入っている。海外ファンドの玉外しが一時的なものか、あるいは続くのか悩ましいところだ」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、テルモ<4543.T>、HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株や、ダイキン<6367.T>、クボタ<6326.T>、コマツ<6301.T>などの機械株が下落。ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株や、大日住薬<4506.T>、協和キリン<4151.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株も安い。東エレク<8035.T>、ファナック<6954.T>、オムロン<6645.T>などの電機株も売られた。王子HD<3861.T>、大王紙<3880.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株や、任天堂<7974.T>、凸版<7911.T>、大日印<7912.T>などのその他製品株も値を下げた。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>、住石HD<1514.T>などの鉱業株が上昇し、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も堅調。住友鉱<5713.T>、三菱マ<5711.T>などの非鉄金属株も高い。三井住友<8316.T>、ゆうちょ銀行<7182.T>などの銀行株や、東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>などの電気ガス株も買われた。

 個別では、国際紙パ商<9274.T>、日コンセプト<9386.T>、ナガイレベ<7447.T>、アドバネクス<5998.T>、CRE<3458.T>などの下げが目立った。半面、アジュバンH<4929.T>、グリー<3632.T>、太平発<8835.T>、リソー教育<4714.T>、ERIHD<6083.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、26業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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