日経平均204円安と大幅反落、売り一巡後の戻り限定、ファストリテのマイナス寄与は約98円=25日後場

 25日後場の日経平均株価は前週末比204円44銭安の2万8600円41銭と大幅反落。朝方は、前週末の米国株式市場でナスダック総合指数やSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)が下落した流れを受け、値がさハイテク株中心に売りが先行した。株価指数先物買いを交えていったん下げ渋ったが、買いは続かず、再び軟化。指数寄与度の高いファストリテ<9983.T>やソフバンG<9984.T>などの軟調推移も重しとなり、前場終盤には2万8472円55銭(前週末比332円30銭安)まで下押した。売り一巡後は、時間外取引で米株価指数先物が持ち直したこともあり、下げ幅を縮小したが、戻りは限定された。なかで、ファストリテのマイナス寄与度が最も大きく、約98円だった。

 東証1部の出来高は10億4576万株、売買代金は2兆2792億円。騰落銘柄数は値上がり736銘柄、値下がり1326銘柄、変わらず122銘柄。

 市場からは「米ハイテク株安をにらみ先物が売られ、インデックス売りの影響が下げ幅を大きくした。24日投開票の参院2補選で与野党痛み分けとなり、衆院選に対する不透明感も意識される。まだ、ボラティリティ(価格変動性)は高めで全体相場の方向性ははっきりしないが、押し目買い、戻り売りが基本だろう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株が軟調。アサヒ<2502.T>、味の素<2802.T>などの食料品株や、ソフバンG<9984.T>、KDDI<9433.T>などの情報通信株も安い。T&DHD<8795.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株や、大和証G<8601.T>、松井証<8628.T>などの証券商品先物株も売られた。任天堂<7974.T>、ピジョン<7956.T>などのその他製品株や、トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、三菱自<7211.T>などの輸送用機器株も値を下げた。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、ゆうちょ銀行<7182.T>などの銀行株もさえない。

 半面、東製鉄<5423.T>、大和工<5444.T>、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株が上昇。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株も高い。リクルートH<6098.T>、パーソルHD<2181.T>などのサービス株や、三菱倉<9301.T>、住友倉<9303.T>などの倉庫運輸関連株も値を上げた。出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も堅調。

 個別では、ips<4390.T>、東京機<6335.T>、ERIHD<6083.T>、RPAH<6572.T>、KIMOTO<7908.T>などの下げが目立った。半面、SKジャパン<7608.T>がストップ高となり、中外薬<4519.T>、ヤマト<1967.T>、FIG<4392.T>、ランビジネス<8944.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、22業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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