日経平均は159円安と反落、前日大幅高の反動で利益確定売りが先行、一時上げ転換も再び軟化=27日前場

 27日前場の日経平均株価は前日比159円40銭安の2万8946円61銭と反落。朝方は、きのう大幅反発(500円超上昇)した反動で利益確定売りが先行した。26日の米国株高や好業績株物色を支えに小幅高に切り返す場面もあったが、買いは続かず、再び軟化。株価指数先物売りを交えて下げ幅を広げ、一時2万8870円25銭(前日比235円76銭安)まで下落した。中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の下げも重しとして意識された。その後は下げ渋ったが、戻りは限定された。

 東証1部の出来高は5億7649万株、売買代金は1兆3486億円。騰落銘柄数は値上がり609銘柄、値下がり1471銘柄、変わらず102銘柄。

 市場からは「きのう上げ過ぎた反動もあるが、31日投開票の衆院選をにらんで心理が揺れ、先物売買に振らされている面もある。決算については、足元好調で通期予想はコンセンサスに届かないといったパターンが多くなると思われるが、実態は悪くないだけに下がれば買いが基本になる」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が下落。フジクラ<5803.T>、古河電工<5801.T>などの非鉄金属株も軟調。東エレク<8035.T>、ソニーG<6758.T>、ファナック<6954.T>、キヤノン<7751.T>などの電機株や、ソフバンG<9984.T>、KDDI<9433.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株も売られた。任天堂<7974.T>、バンナム<7832.T>などのその他製品株も安く、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も値を下げた。東電力HD<9501.T>、東北電力<9506.T>などの電気ガス株や、JR東海<9022.T>、西武HD<9024.T>、ヤマトHD<9064.T>などの陸運株もさえない。

 半面、味の素<2802.T>、日清食HD<2897.T>、キリンHD<2503.T>などの食料品株が堅調。トヨタ<7203.T>、日野自<7205.T>などの輸送用機器株や、SOMPOH<8630.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株も買われた。日東電工<6988.T>、花王<4452.T>などの化学株や、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も高い。

 個別では、遠藤照明<6932.T>、東和薬品<4553.T>、ダイセキS<1712.T>、ホクシン<7897.T>、三井松島HD<1518.T>などの下げが目立った。半面、新光電工<6967.T>、シマノ<7309.T>、ホシデン<6804.T>、日立建機<6305.T>、松風<7979.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、26業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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