<一撃!裏銘柄>上期決算と年末商戦に向けて期待感―スターゼン

株式

2021/10/28 11:30

 コロナ禍でもコロナ後もスターゼン<8043.T>が面白い。食肉卸大手の同社は、「ローマイヤ」ブランドでハムやソーセージなどを展開。国内市場シェアは10%超の4位で、日本ハム<2282.T>、伊藤ハム米久ホールディングス<2296.T>、プリマハム<2281.T>に次ぐポジションに付ける。

 輸入食肉を中心とした量販店向けの販売好調により、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結業績は、売上高が882億9300万円(前年同期比6.5%増)、営業利益が21億2300万円(同2.2倍)となり、通期会社計画(50億円)に対する営業利益進ちょく率は42.5%と高水準で着地した。

 高齢者の食肉需要を獲得したことや内食の定着で業績が安定する中、直近では、高級店からの肉類受注が2倍に拡大したとも報じられており、コロナ禍での外食需要低迷が一巡していることがうかがえる。アフターコロナを見越し、7月には機内食事業などを手掛ける富士総合食品(東京都品川区)と業務提携した。

 また、21年9月時点で既存店売上が15カ月連続で前年同月比プラスの日本マクドナルドホールディングス<2702.T>も主要な取引先だ。年末年始は、お歳暮やクリスマス向けオードブル、正月向け商品などの引き合いも期待できるだろう。

 またスターゼンは、サプライチェーンの最適化に向けICT技術活用を推進。2026年6月を償還期日とする無担保社債を50億円発行しており、事業拡大に合わせた設備投資に向け資金確保は万全。PER8倍台、PBR(株価純資産倍率)約0.7倍、配当利回り3%超はそれぞれ割安感が強い。株価2100円水準は下値サポートとなり、日足・週足ともにストキャスティクスは売られ過ぎを示唆している。業績拡大も見込めることから、11月9日予定の上期決算や年末商戦に向けて期待したい。

提供:モーニングスター社

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