日経平均は72円高と3日ぶり反発、売り一巡後に再度プラス浮上、騰落銘柄数はほぼイーブン=29日後場

 29日後場の日経平均株価は前日比72円60銭高の2万8892円69銭と3日ぶりに反発。前場は、小甘く始まった後、いったん上げに転じたが、日本時間29日の時間外取引で決算が期待外れとなったアップルやアマゾンが下落し、米ナスダック先物の下げが重しとなり、一時2万8475円06銭(前日比345円03銭安)まで下押す場面があった。一巡後は押し目買いや買い戻しに持ち直し、後場入り後は再度プラス浮上した。昼休みの時間帯に日経平均先物が買い戻しに上伸した流れを受け、一時2万9000円65銭(同180円56銭高)まで上昇した。ただ、買い進む動きにはつながらず、その後は戻り売りに伸び悩み商状となった。

 東証1部の出来高は15億6498万株、売買代金は3兆5317億円。騰落銘柄数は値上がり1026銘柄、値下がり1052銘柄、変わらず106銘柄。

 市場からは「短期筋による先物売買に振らされているとしか言いようがない。売り仕掛けても下値は限定され、さりとて上を買う材料もない。中・長期的な上昇トレンドは保たれているが、きっかけ1つで調整入りの可能性もある」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が上昇。日本紙<3863.T>、大王紙<3880.T>などのパルプ紙株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、山陽特鋼<5481.T>などの鉄鋼株も堅調。カルビー<2229.T>、アサヒ<2502.T>、味の素<2802.T>などの食料品株も高く、帝人<3401.T>、東レ<3402.T>などの繊維製品株も引き締まった。任天堂<7974.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株や、キーエンス<6861.T>、オムロン<6645.T>、東エレク<8035.T>などの電機株も買われた。

 半面、LIXIL<5938.T>、三和HD<5929.T>、SUMCO<3436.T>などの金属製品株が下落。大和証G<8601.T>、野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も売られた。AGC<5201.T>、TOTO<5332.T>などのガラス土石株や、7&iHD<3382.T>、高島屋<8233.T>、ZOZO<3092.T>などの小売株も安い。住友不<8830.T>、三井不<8801.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株や、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株も値を下げた。

 個別では、富士電機<6504.T>、有沢製<5208.T>、ベネフィット<3934.T>、QBネットH<6571.T>、東洋機械<6210.T>などの上げが目立った。半面、東都水<8038.T>、エノモト<6928.T>、NESIC<1973.T>、ノジマ<7419.T>、プロトコーポ<4298.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、16業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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