日経平均は182円安と反落、売り一巡後の戻り限定、海運・鉄鋼株などの下げ目立つ=5日後場

 5日後場の日経平均株価は前日比182円80銭安の2万9611円57銭と反落。朝方は、4日の米国株式市場でナスダック総合指数やSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)が最高値を更新した流れを受け、半導体関連などに買いが先行し、2万9840円73銭(前日比46円36銭高)と高く寄り付いた。ただ、きのう大幅反発していたこともあり、利益確定売りに押され、下げ転換。株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、後場序盤には一時2万9504円07銭(同290円30銭安)まで下落した。一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定された。なかで、海運株や鉄鋼株などの下げが目立った。

 東証1部の出来高は12億6664万株、売買代金は2兆9916億円。騰落銘柄数は値上がり540銘柄、値下がり1591銘柄、変わらず52銘柄。

 市場からは「日経平均3万円近辺は売りが出やすい水準であり、週末要因に米10月雇用統計の発表を控え、動きづらい。来週末にかけて決算ラッシュとなり、目先は引き続き決算にらみの展開となろう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が下落。三井倉HD<9302.T>、近鉄エクス<9375.T>などの倉庫運輸関連株や、東海カ<5301.T>、AGC<5201.T>などのガラス土石株も安い。日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株や、伊藤忠<8001.T>、三菱商<8058.T>、双日<2768.T>などの卸売株も値を下げた。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株や、ニコン<7731.T>、オリンパス<7733.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も売られた。

 半面、水産農林株では、日水<1332.T>が上昇。任天堂<7974.T>、バンナム<7832.T>などのその他製品株も堅調。金属製品株では、SUMCO<3436.T>が急騰し、リンナイ<5947.T>、三益半導<8155.T>なども高い。ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株も引き締まり、高島屋<8233.T>、ZOZO<3092.T>などの小売株も買われた。

 個別では、グローブライ<7990.T>がストップ安となり、三井松島HD<1518.T>、アルペン<3028.T>、BEENOS<3328.T>、荏原実業<6328.T>などの下げが目立った。半面、マネックスG<8698.T>、大末建設<1814.T>がストップ高となり、JALUX<2729.T>(監理)、レノバ<9519.T>、メディアドゥ<3678.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、26業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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