日経平均は332円高と大幅続伸、終盤引き締まり高値圏推移、SQ値を大きく超える=12日後場

 12日後場の日経平均株価は前日比332円11銭高の2万9609円97銭と大幅続伸。この日算出の日経平均先物ミニ・オプション11月限SQ(特別清算指数)値2万9388円47銭を大きく超えた。

 朝方は、11日の米ナスダック総合指数やSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)の上昇を受け、ハイテク株など広範囲に買いが先行した。時間外取引の米株価指数先物高も支えとなり、先物買いを交えて上げ幅を拡大し、前場の早い段階で2万9661円22銭(前日比383円36銭高)まで上昇した。一巡後、戻り売りや利益確定売りにいったん上げ幅を縮めたが、前引けにかけて持ち直した。その後、米株価指数先物が伸び悩んだこともあり、後場は上値が重くなる場面もあったが、終盤にかけては引き締まり、高値圏で推移した。

 東証1部の出来高は13億2145万株、売買代金は2兆9426億円。騰落銘柄数は値上がり1697銘柄、値下がり421銘柄、変わらず64銘柄。

 市場からは「10日にかけて先物主導で売られ、買い戻しもあって切り返してはいるが、日経平均は前週末水準とほぼ変わらない。2万9000円割れは遠のいたが、短期筋中心の売買であり、このまま戻りを試しに行くかは不透明だ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株が上昇。JFE<5411.T>、日本製鉄<5401.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株や、INPEX<1605.T>、三井松島HD<1518.T>などの鉱業株も高い。鹿島<1812.T>、大和ハウス<1925.T>、奥村組<1833.T>などの建設株も値を上げた。ソフバンG<9984.T>、NTT<9432.T>、KDDI<9433.T>などの情報通信株や、トヨタ<7203.T>、いすゞ<7202.T>、デンソー<6902.T>などの輸送用機器株も買われた。三井物<8031.T>、三菱商<8058.T>、丸紅<8002.T>などの卸売株や、王子HD<3861.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株も堅調。

 半面、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株がさえない。

 個別では、メドピア<6095.T>、Eガディアン<6050.T>、藤コンポ<5121.T>がストップ高。大真空<6962.T>も一時ストップ高となり、虹技<5603.T>(前場に一時ストップ高)などの上げも目立った。半面、レアジョブ<6096.T>、ダイヤHD<6699.T>がストップ安となり、アルヒ<7198.T>、LIFULL<2120.T>、アトラエ<6194.T>(前場に一時ストップ安)などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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