日経平均は64円高と4日続伸、米中首脳会談にらみ先物買いに一時上伸=16日前場

 16日前場の日経平均株価は前日比64円46銭高の2万9841円26銭と4営業日続伸。朝方は、売りが先行した。米長期金利の上昇を背景に15日の米国株式が小幅ながら値を下げたことが重しとなり、寄り付き後まもなく2万9681円25銭(前日比95円55銭安)まで下落した。前日終値近辺でもみ合う場面もあったが、米中首脳会談をにらみつつ、中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の上げもあって株価指数先物に買いが入り、一時2万9960円93銭(前日比184円13銭高)まで上伸した。一巡後は戻り売りや利益確定売りに伸び悩み商状となった。

 東証1部の出来高は6億147万株、売買代金は1兆3868億円。騰落銘柄数は値上がり1220銘柄、値下がり825銘柄、変わらず135銘柄。

 市場からは「米中首脳会談は可もなく不可もなくといった感じだが、無難に通過しそうで、先物買いを誘ったのだろう。決算も無事に終え、経済対策も支えとなり、日経平均3万円奪回は時間の問題とみている」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>、SOMPOH<8630.T>などの保険株が堅調。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も高い。トヨタ<7203.T>、SUBARU<7270.T>、いすゞ<7202.T>などの輸送用機器株や、丸紅<8002.T>、三井物<8031.T>、住友商<8053.T>などの卸売株も買われた。TOYO<5105.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株も引き締まり、丸井G<8252.T>、7&iHD<3382.T>、ニトリHD<9843.T>などの小売株も値を上げた。東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、村田製<6981.T>などの電機株も物色された。

 半面、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株が軟調。リクルートH<6098.T>、エムスリー<2413.T>などのサービス株も安い。ヤマトHD<9064.T>、近鉄GHD<9041.T>、小田急<9007.T>などの陸運株も売られた。コマツ<6301.T>、クボタ<6326.T>などの機械株や、神戸鋼<5406.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株も値を下げた。

 個別では、チェンジ<3962.T>、スノーピーク<7816.T>、トレックスS<6616.T>、レアジョブ<6096.T>などの上げが目立った。半面、ヤーマン<6630.T>が一時ストップ安となり、UMCエレ<6615.T>、スカラ<4845.T>、アウトソシン<2427.T>などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、23業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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