日経平均は119円安と5日ぶり反落、売り一巡後の戻り限定、値下がり銘柄数1700超=17日後場

 17日後場の日経平均株価は前日比119円79銭安の2万9688円33銭と5営業日ぶりに反落。朝方は、買いが先行した。好調な米10月小売売上高を背景に16日の米国株式が上昇した流れを受け、寄り付き後まもなく2万9909円97銭(前日比101円85銭高)まで値を上げた。ただ、心理的なフシ目となる3万円大台を前に買いは続かず、その後は利益確定売りに下げ転換。株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、一時2万9623円79銭(同184円33銭安)まで下落した。香港ハンセン指数が安くなり、重しとして意識された面もある。一巡後は押し目買いを支えに後場終盤に向けて下げ渋ったが、戻りは限定され、大引けにかけては弱含んだ。

 東証1部の出来高は11億7339万株、売買代金は2兆7424億円。騰落銘柄数は値上がり410銘柄、値下がり1706銘柄、変わらず67銘柄。

 市場からは「日経平均3万円は近いようで遠い。米国株高頼みで、国内は材料がなく方向感が出にくい。当面は一進一退とみられるが、いずれは上抜けか下抜けかどちらかの動きが出るだろう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が軟調。リクルートH<6098.T>、電通グループ<4324.T>などのサービス株や、日水<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株も安い。近鉄エクス<9375.T>、三菱倉<9301.T>などの倉庫運輸関連株や、イオン<8267.T>、三越伊勢丹<3099.T>、マツキヨココ<3088.T>などの小売株も売られた。王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株や、大和ハウス<1925.T>、大成建設<1801.T>、鹿島<1812.T>などの建設株も値を下げた。アサヒ<2502.T>、コカコーラ<2579.T>、日ハム<2282.T>などの食料品株や、協和キリン<4151.T>、アステラス薬<4503.T>、エーザイ<4523.T>などの医薬品株もさえない。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が堅調。HOYA<7741.T>、シチズン時計<7762.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株も高い。郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も引き締まった。SUMCO<3436.T>などの金属製品株や、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、スクリン<7735.T>などの電機株も買われた。

 個別では、テモナ<3985.T>、エアーテック<6291.T>、シンプレHD<4373.T>、巴川紙<3878.T>、ネットマーケ<6175.T>などの下げが目立った。半面、クロスキャット<2307.T>、戸田工<4100.T>、芝浦機械<6104.T>、北陸電気工<6989.T>、アトラエ<6194.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、28業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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