<新興国eye>前週のロシアRTS指数、オミクロン株懸念一服や原油高で4週ぶり反発=BRICs市況
2021/12/6 10:32
前週(11月29日-12月3日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の3日終値が前日比1.29%安の1668.26、前週比では26日終値比4.96%高となり、4週ぶりに反発した。
週明け11月29日の指数は反発して始まり、12月2日まで4営業日続伸した。
29日は、前の週末のオミクロン株感染拡大報道で急落した海外市場が堅調となったことや、ブレント原油先物相場も1バレル=74ドル超に回復したことが買い材料になった。
30日は、プーチン大統領が景気対策として、個人所得税の追加減税や長期的な証券投資促進策の方針を示したことが好感された。
12月1日は、オミクロン株に対し、既存のワクチンは有効でないとの米バイオ医薬品大手モデルナのCEO(最高経営責任者)発言を受け、一時急落した原油相場が71ドル台に回復し、買い戻しが強まった。
2日は、OPEC(石油輸出国機構)プラス会合で最終的に22年6月までの減産継続が決まったことを好感し、原油価格が当初の下落から回復したことなどが支援材料になった。
週末3日は反落。米11月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大幅に下回ったことを嫌気し、売り優勢となった。
今週(6-10日)のロシア市場は引き続き、オミクロン株感染拡大懸念や世界経済の動向、対ロ制裁、ベラルーシの移民問題、ロシア国内の景気対策、原油・ガス価格、ルーブル相場、主要企業ニュースなどが焦点となる。このほか、原油価格に影響を与える7日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や8日の米EIA週間石油在庫統計なども注目される。主な国内経済指標の発表は8日の11月CPI(消費者物価指数)や10日の10月貿易収支など。RTS指数は1600-1750ポイントの値動きが予想される。
<関連銘柄>
RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、WTI原油<1671.T>、
ガス<1689.T>、原油<1690.T>、野村原油<1699.T>、
iエネルギー<2024.T>
提供:モーニングスター社
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