<新興国eye>前週のブラジル株、PEC改正法案の上院可決を好感し3週ぶり反発=BRICs市況
2021/12/6 11:00
前週(11月29日-12月3日)のブラジル株式市場は3日のボベスパ指数が前日比604ポイント0.58%高の10万5069.7、週間ベースでは26日終値比2.78%高となり、3週ぶりに反発した。
週明け11月29日は指数が反発して始まった。前の週末のオミクロン株感染拡大報道を受けて急落した海外市場が回復したことを好感し、ブラジル株も買われる展開に。なかでも原油価格の回復を背景に、国営石油大手ペトロブラス、鉱山大手ヴァーレと資源株が急伸し、指数の上げを主導した。
30日は反落し、12月1日も値を下げ、続落した。
30日は、オミクロン株の世界的な感染拡大や、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の米議会証言を受け、テーパリング(量的金融緩和の縮小)加速懸念が強まり、売り優勢となった。
12月1日は、国内でオミクロン株の感染者が2人確認されたほか、ブラジル中銀の金融政策決定会合(7-8日)を控え、追加利上げ観測が強まったことなどが嫌気された。
2日は急反発し、3日も値を上げ、続伸した。
2日は、ブラジル7-9月期GDP(国内総生産)が市場予想を下回るさえない結果となったものの、かえって景気対策期待感が高まった。さらに、政府のエイド・ブラジルの拡充(22年12月までに1世帯当たり月400レアルを支給)に必要な300億レアルの追加財政支出を可能にする、憲法補足法(PEC)改正法案が上院で可決したことが支援材料となった。
3日も、PEC改正法案の上院可決が引き続き買い材料となった。
今週(6-10日)の株式市場は、デルタ株感染拡大に加え、オミクロン株感染拡大懸念や、原油・ガスなどの国際商品相場の動向、国内の政治動向、社会保障の拡充に伴う財政規律問題、ブラジル中銀の金融政策決定会合も注目される。主な経済指標の発表予定は7日の11月ジェトゥリオ・バルガス財団(FGV)IGP-DIインフレ指数(全国卸売物価指数)や8日の10月小売売上高、10日の11月IPCA(拡大消費者物価指数)など。
<関連銘柄>
ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、
上場EM債<1566.T>
提供:モーニングスター社
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