<米国株情報>エヌビディア、FTCが英アーム買収の差し止め求め提訴

為替

2021/12/6 10:35

 グラフィック・プロセッサ(GPU)大手エヌビディア<NVDA>がソフトバンクグループ<9984.T>傘下の英半導体設計大手アーム・ホールディングスを買収する計画について、米独占禁止法当局のFTC(連邦取引委員会)は2日、アーム買収を差し止める訴訟を起こしたことを明らかにした。22年8月9日に1回目の公判が開かれる予定。

 FTCは、エヌビディアがアームを買収することで半導体設計に関する技術を独占することになり、半導体市場での公正競争を阻害する可能性が高いと主張している。

 エヌビディアは、「(アーム買収)が業界に利益をもたらす」と主張しているが、FTCはEU(欧州連合)や英国、日本、韓国の独禁当局とも連携しているため、同様の訴訟が関係国で起きる可能性があり、市場の一部では、エヌビディアによるアーム買収は困難になったと見ている。

 ソフバンGと合意した買収金額は現金と株式交換の組み合わせで総額400億ドル。株式交換はエヌビディアが4430万株の新株を発行し、ソフバンGに譲渡する。また、エヌビディアは買収後、アームの将来の業績目標の達成に応じ、最大5億ドル相当の現金と株式をソフトバンクに支払うというアーンアウト条項が盛り込まれている。買収手続きは9月に完了する予定だったが、英独禁当局が買収合意に難色を示し、長引いている。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ