日経平均は287円安と大幅続落、終盤に下げ幅拡大、米CPI控え持ち高調整売りの見方=10日後場

 10日後場の日経平均株価は前日比287円70銭安の2万8437円77銭と大幅続落。朝方は、9日の米国株式市場でハイテク株が下落した流れを受け、グロース(成長)株中心に売りが先行した。持ち直す場面もあったが、買いは続かず、再び軟化。後場入り後は、株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、終盤には一時2万8392円87銭(前日比332円60銭安)まで下落した。注目の米11月CPI(消費者物価)の発表を今晩に控え、「警戒感から持ち高調整売りが出たのではないか」(中堅証券)との見方が出ていた。なお、この日算出の日経平均先物・オプション12月限のメジャーSQ(特別清算指数)値は2万8523円30銭。

 東証1部の出来高は11億1409万株、売買代金は2兆6680億円。騰落銘柄数は値上がり481銘柄、値下がり1607銘柄、変わらず95銘柄。

 市場からは「米CPI発表を前に手控え気分だ、上値が重く、新規買いは入らない。『オミクロン』不安で下落したが、その前の水準には戻せず、まだ懸念材料として残っている状態だ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、HIS<9603.T>、リクルートH<6098.T>、エムスリー<2413.T>などのサービス株が下落。オリンパス<7733.T>、ニコン<7731.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も軟調。ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株や、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も安い。ソフトバンク<9434.T>、コナミHD<9766.T>などの情報通信株や、王子HD<3861.T>、北越コーポ<3865.T>などのパルプ紙株も値を下げた。住友不<8830.T>、三井不<8801.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株や、大日住薬<4506.T>、中外薬<4519.T>、エーザイ<4523.T>などの医薬品株も売られた。

 半面、LIXIL<5938.T>、三協立山<5932.T>、三和HD<5929.T>などの金属製品株が堅調。

 個別では、グッドコムA<3475.T>、進学会HD<9760.T>、ラクスル<4384.T>、ビューティガレージ<3180.T>、グリムス<3150.T>などの下げが目立った。半面、アクセル<6730.T>、Gunosy<6047.T>、日水薬<4550.T>、日立物流<9086.T>、日本CMK<6958.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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