日経平均は256円安と大幅に3日続落、売り一巡後の戻り限定、グロース株中心に軟調=11日後場

 11日後場の日経平均株価は前週末比256円08銭安の2万8222円48銭と大幅に3営業日続落。朝方は、売りが先行した。米金融引き締めへの警戒感や、国内での新型コロナウイルスの感染拡大が重しとなった。持ち直す場面もあったが、買いは続かず、軟化。株価指数先物売りを交えて下げ幅を拡大し、前場後半には2万8089円49銭(前週末比389円07銭安)まで下落した。一巡後は後場序盤にかけて下げ渋ったが、戻りは限定され、大引けに向けては2万8200円近辺で停滞した。グロース(成長)株中心に引き続き軟調となり、相場の重しとなった。

 東証1部の出来高は12億4677万株、売買代金は3兆73億円。騰落銘柄数は値上がり960銘柄、値下がり1157銘柄、変わらず68銘柄。

 市場からは「海外投資家はグロース(成長)株中心に売り注文を出している。一方、金額は少ないが、内需系やディフェンシブ、自動車、銀行などに買いを入れ、資金的に循環しつつあるようだ」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、キーエンス<6861.T>、ファナック<6954.T>などの電機株が軟調。資生堂<4911.T>、花王<4452.T>、信越化<4063.T>などの化学株も安い。SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株や、HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株も売られた。川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株や、INPEX<1605.T>などの鉱業株も値を下げた。ファーストリテ<9983.T>、7&iHD<3382.T>、良品計画<7453.T>などの小売株もさえない。

 半面、SOMPOH<8630.T>、T&DHD<8795.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株が上昇。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株や、大和証G<8601.T>、野村<8604.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株も堅調。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も引き締まり、住友鉱<5713.T>、東邦鉛<5707.T>などの非鉄金属株も値を上げた。武田薬<4502.T>、小野薬<4528.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株も買われた。

 個別では、日ペイントH<4612.T>、クロスキャット<2307.T>、ARM<8769.T>、コーセー<4922.T>、電子材料<6855.T>などの下げが目立った。半面、エスクロAJ<6093.T>、クボテック<7709.T>、クラウディH<3607.T>、デザインワン<6048.T>、日精樹脂<6293.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、18業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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