日経平均は120円安と続落、昨年来安値を更新、FOMCを前に手控え=26日後場

 26日後場の日経平均株価は前日比120円01銭安の2万7011円33銭と続落。21年8月20日の昨年来安値(終値2万7013円25銭)を更新した。朝方は、25日の米国株安を受け、売りが先行した。いったん上げに転じたが、買いは続かず、再び軟化。先物売りを交えて下げ幅を拡大し、前場中盤に2万6858円68銭(前日比272円66銭安)まで下落した。現地26日まで開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)を控え、米金融政策への警戒感から持ち高調整売りが出て重しとなった。売り一巡後は下げ渋りの流れとなり、後場入り後には再度プラス浮上する場面もあった。時間外取引で米株価指数先物が一時引き締まり、支えとして意識された。ただ、買いは続かず、その後は、マイナス圏に押し戻された。FOMCを前に手控え気分が強まった。

 東証1部の出来高は10億3347万株、売買代金は2兆6676億円。騰落銘柄数は値上がり917銘柄、値下がり1160銘柄、変わらず107銘柄。

 市場からは「朝方は、売り仕掛けもあったようだが、日経平均2万7000円割れ水準では買いが入ってくる。FOMCの結果次第だが、仮にいったんアク抜けでリバウンドがあってもウクライナ情勢、オミクロン株の感染拡大など不透明要因は解消されておらず、すんなりと上には行きにくい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株が軟調。王子HD<3861.T>、レンゴー<3941.T>、大王紙<3880.T>などのパルプ紙株や、東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株も安い。ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株や、明治HD<2269.T>、JT<2914.T>、キリンHD<2503.T>などの食料品株も値を下げた。三和HD<5929.T>、ニッパツ<5991.T>などの金属製品株や、小田急<9007.T>、西武HD<9024.T>、阪急阪神<9042.T>などの陸運株も売られた。

 半面、任天堂<7974.T>などのその他製品株や、HOYA<7741.T>などの精密株が上昇。T&DHD<8795.T>、東京海上<8766.T>、SOMPOH<8630.T>などの保険株も買われた。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株や、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株も高い。DOWA<5714.T>、三菱マテリアル<5711.T>、三井金<5706.T>などの非鉄金属株も堅調。

 個別では、ゲンキードラ<9267.T>、HIOKI<6866.T>、KIMOTO<7908.T>、ニフコ<7988.T>、グレイス<6541.T>(監理)などの下げが目立った。半面、EduLab<4427.T>、サイバーコム<3852.T>、KeePer<6036.T>、エムアップH<3661.T>、ブレインP<3655.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、22業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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