日経平均は595円高と3日ぶり大幅反発、ウクライナ情勢への警戒感後退で買い根強い=16日後場

 16日後場の日経平均株価は前日比595円21銭高の2万7460円40銭と3日ぶりに大幅反発。朝方は、買い優勢で始まった。15日にロシアはウクライナ国境付近での軍事演習が終了し、一部の部隊が所属基地に帰還し始めたと発表。ウクライナを巡る地政学リスクへの警戒感が後退し、15日の欧米株式が上昇した流れを受け、いったん2万7400円台に上昇した。その後上値が重くなり、もみ合う場面もあったが、買いは根強く徐々に盛り返し、大引け近くには2万7486円09銭(前日比620円90銭高)まで上伸した。

 東証1部の出来高は11億5578万株、売買代金は2兆8246億円。騰落銘柄数は値上がり1792銘柄、値下がり320銘柄、変わらず70銘柄。

 市場からは「きょうの急騰は、短期筋によるものだ。ウクライナ問題については、行き過ぎた懸念が薄れただけであり、根本的に解決してはいない。米金融政策の行方を含めて、リスクが過ぎ去った訳ではなく、先行き一喜一憂の展開が予想される」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株が上昇。海運株では、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>が高く、乾汽船<9308.T>はストップ高。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も値を上げ、コマツ<6301.T>、クボタ<6326.T>、日製鋼<5631.T>などの機械株も堅調。T&DHD<8795.T>、MS&AD<8725.T>、SOMPOH<8630.T>などの保険株も買われた。信越化<4063.T>、三菱ケミHD<4188.T>、資生堂<4911.T>などの化学株や、AGC<5201.T>、板硝子<5202.T>、住友大阪<5232.T>などのガラス土石株も物色され、オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>、ニコン<7731.T>などの精密株も引き締まった。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が下落。出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も安い。

 個別では、マクロミル<3978.T>、日金属<5491.T>、名村造<7014.T>、小林洋行<8742.T>、ファイバーG<9450.T>などの上げが目立った。半面、ツバキナカ<6464.T>、ネットプロテ<7383.T>、オープンハウス<3288.T>、JACR<2124.T>、山崎パン<2212.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ