日経平均430円安と大幅に3日続落、1年4カ月ぶり2万5000円割れ、NY原油先物高が重し=8日後場

 8日後場の日経平均株価は前日比430円46銭安の2万4790円95銭と大幅に3営業日続落。終値で心理的なフシ目となる2万5000円を割り込むのは20年11月10日以来ほぼ1年4カ月ぶり。朝方は、売りが先行した。原油高騰による世界景気の悪化懸念が続き、7日の欧米株式が続落した流れを受け、いったん2万4900円割れ水準に下落した。その後、時間外取引のNY原油先物が値を下げたことで日経平均は上げに転じる場面もあったが、買いは続かず再度軟化。時間外でNY原油先物が再上昇するとともに米株価指数先物が安くなり、下げ幅を拡大して大引け間際に2万4767円33銭(前日比454円08銭安)まで下押した。

 東証1部の出来高は18億7340万株、売買代金は4兆768億円。騰落銘柄数は値上がり346銘柄、値下がり1788銘柄、変わらず46銘柄。

 市場からは「後場から下げ足が強まった。時間外の米原油先物高、米株先物安をにらみ、短期筋が先物主導で売っている。日経平均2万5000円割れで、次の下値メドとして2万4500円がサポートになるかが問われる」(外資系証券)との声が聞かれた。

 東証業種別株価指数は全33業種が値下がり。業種別では、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株が下落。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も安い。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、東邦鉛<5707.T>、三菱マ<5711.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株も軟調。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株も値を下げた。オリックス<8591.T>、クレセゾン<8253.T>、三菱HCキャ<8593.T>などのその他金融株や、住友商<8053.T>、三菱商<8058.T>、三井物産<8031.T>などの卸売株も軟調。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株も売られた。

 個別では、OATアグリ<4979.T>、大紀アルミ<5702.T>、菱製鋼<5632.T>、日本コークス<3315.T>、マーキュリア<7347.T>などの下げが目立った。半面、アジア投資<8518.T>、ホクシン<7897.T>、メドピア<6095.T>、グリムス<3150.T>、eBASE<3835.T>などの上げが目立った。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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