日経平均は73円安と4日続落、買い一巡後に下げ転換、ウクライナ情勢への警戒感根強い=9日後場

 9日後場の日経平均株価は前日比73円42銭安の2万4717円53銭と4営業日続落。朝方は、きのう大幅に3営業日続落し、合計1800円近い下げとなった反動から、リバウンド狙いの買いが先行した。時間外取引での米株価指数先物高も支えとなり、上げ幅を広げ、前場後半には2万5084円08銭(前日比293円13銭高)まで上昇する場面があった。ただ、ウクライナ情勢に対する警戒感は根強く、買い一巡後は先物売りを交えて下げに転じ、後場終盤には2万4681円74銭(同109円21銭安)まで値を下げた。

 東証1部の出来高は15億51万株、売買代金は3兆2731億円。騰落銘柄数は値上がり886銘柄、値下がり1209銘柄、変わらず85銘柄。

 市場からは「下値で買いが入っても、上値を買う材料はない。ウクライナ問題に進展があれば話は別だが、この問題は長期化しそうで、もう一段下げるリスクがある」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東電力HD<9501.T>、中部電力<9502.T>、北海道電力<9509.T>などの電気ガス株が下落。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も安い。テルモ<4543.T>、HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株や、アステラス薬<4503.T>、第一三共<4568.T>、エーザイ<4523.T>などの医薬品株も売られた。リクルートH<6098.T>、楽天グループ<4755.T>などのサービス株や、三菱倉<9301.T>、三井倉HD<9302.T>などの倉庫運輸関連株も軟調。

 半面、ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株や、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が堅調。三菱UFJ<8306.T>、りそなHD<8308.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株や、オリックス<8591.T>、JPX<8697.T>、クレセゾン<8253.T>などのその他金融株も買われた。トヨタ<7203.T>、いすゞ<7202.T>、マツダ<7261.T>などの輸送用機器株も高い。

 個別では、Sサイエンス<5721.T>、名村造<7014.T>、タクマ<6013.T>、UTグループ<2146.T>などの下げが目立った。半面、マーキュリア<7347.T>、スノーピーク<7816.T>、ローツェ<6323.T>、キャリアデ<2410.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、21業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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