来週の日本株の読み筋=ウクライナ問題の長期化で上値重い展開か

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株式

2022/3/11 16:35

 来週(14-18日)の東京株式市場は、ウクライナ問題の長期化で上値の重い展開が予想される。ウクライナ危機をめぐって、ロシアの侵攻が長引く懸念が強まっている。鎮まらない地政学リスクは物価高を通じ、FRB(米連邦準備制度理事会)の一段のタカ派傾斜にもつながり、引き続き戻り売り圧力が意識される。

 来週は一大イベントのFOMC(米連邦公開市場委員会)を15、16日に控え、金融引き締めへの不安が先行する可能性がある。パウエルFRB議長は0.25%と穏健な利上げ幅を示唆しているが、10日に発表された米2月CPI(消費者物価指数)上昇率は、40年ぶりの伸びとなる前年同月比7.9%を記録。金融引き締め強化の観測を強めた。前半はFOMC前にポジションを縮小する動きが広がる可能性がある。ただ、0.25%の利上げは既定路線とはいえ、先行して株価が調整した状態で結果を見た場合、イベント通過の安心感が膨らむことも想定される。

 スケジュール面では、国内で16日に2月貿易統計、17日に1月機械受注、日銀金融政策決定会合(18日まで)、18日に黒田日銀総裁会見など。海外ではFOMC以外で15日に中国2月工業生産、中国2月都市部固定資産投資、中国2月小売売上高、16日にパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長会見、米2月小売売上高、17日に米2月鉱工業生産・設備稼働率、18日に米2月中古住宅販売件数などが予定されている。

提供:モーニングスター社

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