日経平均は38円高と小幅続伸、買い一巡後は上値重い、FOMC控え様子見も=15日後場

 15日後場の日経平均株価は前日比38円63銭高の2万5346円48銭と小幅続伸。朝方は、米長期金利の上昇を背景に14日の米国株式市場でハイテク株が下落した流れを受け、グロース(成長)株の一角に売りが先行し、寄り付き直後に2万5219円13銭(前日比88円72銭安)まで軟化した。一巡後、先物買いを交えて上げに転じ、後場早々には2万5441円67銭(前日比133円82銭高)まで値を上げた。円安や原油安が支えとなり、年度末を意識した国内機関投資家の買い観測を指摘する声もあった。ただ、買いは続かず、その後は上値の重い動きとなった。15-16日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)を控えていることもあり、様子見気分となった。

 東証1部の出来高は12億2208万株、売買代金は2兆7976億円。騰落銘柄数は値上がり1761銘柄、値下がり373銘柄、変わらず46銘柄。

 市場からは「値上がり銘柄数が多く、しっかりしている。値ごろ感からの買いや配当狙いの動きもあるだろう。もっとも、ウクライナ情勢は依然不透明であり、中国では新型コロナの感染拡大でロックダウン(都市封鎖)の動き広がっており、中国経済の先行きが懸念される。FOMCも控えており、本来なら手が出しにくいところだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東京海上<8766.T>、MS&AD<8725.T>、SOMPOH<8630.T>などの保険株が上昇。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、東電力HD<9501.T>、中部電力<9502.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気ガス株も高い。アサヒ<2502.T>、味の素<2802.T>、JT<2914.T>などの食料品株も堅調。日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、デンソー<6902.T>などの輸送用機器株や、浜ゴム<5101.T>、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株も買われた。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株や、昭電工<4004.T>、花王<4452.T>、住友化学<4005.T>などの化学株も値を上げた。板硝子<5202.T>、東海カーボン<5301.T>、太平洋セメ<5233.T>などのガラス土石株も引き締まった。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が下落。住友鉱<5713.T>、東邦鉛<5707.T>、DOWA<5714.T>などの非鉄金属株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も安い。川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株や、大平金<5541.T>(ストップ安)、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株も売られた。

 個別では、三井ハイ<6966.T>、MSOL<7033.T>がストップ高となり、アゴーラHG<9704.T>、ポールHD<3657.T>、ヤーマン<6630.T>などの上げも目立った。半面、大阪チタ<5726.T>、阪和興<8078.T>、邦チタ<5727.T>、名村造<7014.T>、乾汽船<9308.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、25業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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