日経平均は162円安と10日ぶり反落、連騰の反動で利益確定売りが先行、円安進行で下げ渋る=28日前場

 28日前場の日経平均株価は前週末比162円64銭安の2万7987円20銭と10営業日ぶりに反落。朝方は、前週末に9連騰した反動で、利益確定売りが先行した。前週末の米国株式市場で米ナスダック指数が安かったこともあり、グロース(成長)株中心にさえず、下げ幅を拡大し、一時2万7812円67銭(前週末比337円17銭安)まで下落した。一巡後は、日銀が国債を特定の利回りで無制限に買い入れる指し値オペ(公開市場操作)を通知し、円安進行とともに下げ渋った。ただ、戻りは限定され、引けにかけては上値が重くなった。

 東証1部の出来高は5億9008万株、売買代金は1兆3824億円。騰落銘柄数は値上がり774銘柄、値下がり1290銘柄、変わらず116銘柄。

 市場からは「朝方は、利益確定売りが先行したが、日銀が指し値オペ通知で円安が進み、指数をサポートした。ただ、相場には過熱感があり、調整が必要だろう」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東邦鉛<5707.T>、住友鉱<5713.T>、DOWA<5714.T>などの非鉄金属株が軟調。川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、大平金<5541.T>などの鉄鋼株も売られた。信越化<4063.T>、昭電工<4004.T>、三井化学<4183.T>などの化学株も安い。エムスリー<2413.T>、サイバー<4751.T>、リクルートHD<6098.T>などのサービス株や、SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株も値を下げた。ソフバンG<9984.T>、ソフトバンク<9434.T>などの情報通信株もさえない。

 半面、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株が堅調。ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も高い。三菱倉<9301.T>、三井倉HD<9302.T>などの倉庫運輸関連株や、かんぽ生命<7181.T>、SOMPOH<8630.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株も値を上げた。菱地所<8802.T>、東建物<8804.T>などの不動産株も買われた。

 個別では、ダイジヱット<6138.T>、NCHD<6236.T>、Sansan<4443.T>、ラクス<3923.T>、マネーフォワード<3994.T>などの下げが目立った。半面、ランビジネス<8944.T>、大豊建<1822.T>、CRE<3458.T>、神東塗<4615.T>、ホトニクス<6965.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、19業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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