日経平均は205円安と10日ぶり大幅反落、引けにかけ上値重い、値下がり銘柄数1200超=28日後場

 28日後場の日経平均株価は前週末比205円95銭安の2万7943円89銭と10営業日ぶりに大幅反落。朝方は、前週末に9連騰した反動で、利益確定売りが先行した。前週末の米国株式市場で米ナスダック指数が安かったこともあり、グロース(成長)株中心にさえず、下げ幅を拡大し、一時2万7812円67銭(前週末比337円17銭安)まで下落した。一巡後は、日銀が国債を特定の利回りで無制限に買い入れる指し値オペ(公開市場操作)を通知し、円安進行とともに下げ渋った。ただ、戻りは限定され、引けにかけては上値の重い動きとなった。

 東証1部の出来高は11億1024万株、売買代金は2兆5820億円。騰落銘柄数は値上がり795銘柄、値下がり1275銘柄、変わらず111銘柄。

 市場からは「弊社では、日本株に関してロングオンリー(買いポジションのみで運用)のマネーはほとんど動いていない。前週末にかけての急ピッチな戻りは、シャートカバー(買い戻し)が大半とみられ、それもほぼ一巡したとみられる。手掛かり材料にも乏しく、ここから上は行きづらい」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東邦鉛<5707.T>、三井金<5706.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株が軟調。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株や、エムスリー<2413.T>、サイバー<4751.T>、リクルートH<6098.T>などのサービス株も安い。日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、大平金<5541.T>などの鉄鋼株や、信越化<4063.T>、三井化学<4183.T>、JSR<4185.T>などの化学株も売られた。SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株や、ダイキン<6367.T>、ダイフク<6383.T>などの機械株も値を下げた。協和キリン<4151.T>、小野薬<4528.T>などの医薬品株もさえない。

 半面、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株が堅調。ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株も高い。T&DHD<8795.T>、かんぽ生命<7181.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株や、オリックス<8591.T>、アイフル<8515.T>などのその他金融株も買われた。マルハニチロ<1333.T>、サカタのタネ<1377.T>などの水産農林株も値を上げた。

 個別では、NCHD<6236.T>、ダイジヱット<6138.T>、ラクス<3923.T>、ミタチ産業<3321.T>、名村造<7014.T>などの下げが目立った。半面、CRE<3458.T>、愛知銀行<8527.T>、マーケットエンター<3135.T>、大豊建設<1822.T>、ウッドワン<7898.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、20業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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