日経平均は49円安と続落、米政府の石油備蓄の放出報道でプラス転換する場面も=31日前場

 31日前場の日経平均株価は、前日比49円27銭安の2万7977円98銭と続落して取引を終えた。きのう30日の弱い動きや、現地30日に米国株が反落したことなどから、朝方から売りが先行。午前9時5分には、同263円29銭安の2万7763円96銭と、前場の安値を付けた。その後は、下げ渋る動きが強まり下げ幅を縮小した。ブルームバーグ通信社は、「米政府が石油備蓄から数カ月にわたり日量100万バレルを放出することを検討している」と報じた。時間外取引で原油先物価格が下落する一方、米株価指数先物が上げ幅を拡大したことが刺激となり、プラス転換する場面もみられた。東証1部の出来高は5億4692万株、売買代金は1兆3278億円。騰落銘柄数は値上がり595銘柄、値下がり1503銘柄、変わらず71銘柄だった。

 市場では「戻り待ちの売りで上値が重いなか、押し目を拾う動きもみられるなど、方向感に乏しいが2万8000円前後での値固めの展開となりそう」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、大和証G<8601.T>、野村<8604.T>などの証券商品先物株や、バンナム<7832.T>、任天堂<7974.T>などのその他製品株が下落。楽天グループ<4755.T>、リクルートHD<6098.T>などのサービス株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も安い。帝人<3401.T>、東レ<3402.T>などの繊維株や、第一生命HD<8750.T>、東京海上<8766.T>などの保険株も軟調。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>などの銀行株や、三菱倉<9301.T>、三井倉HD<9302.T>などの倉庫運輸株も下げている。東証業種別指数は33業種のうち、24業種が下落、9業種が上昇した。

 個別では、マルマエ<6264.T>、IRJHD<6035.T>、MRO<3064.T>、マーケットエンター<3135.T>、スノーピーク<7816.T>などが下落。半面、ERIHD<6083.T>、スマトバリュ<9417.T>、ピアラ<7044.T>、日電波<6779.T>、LINK&M<2170.T>などは上昇している。

提供:モーニングスター社

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