日経平均は164円安と反落、売り一巡後の戻り限定、精密・情報通信・電機株など軟調=11日後場

 11日後場の日経平均株価は前週末比164円28銭安の2万6821円52銭と反落。朝方は、前週末の米国市場で、米長期金利の上昇を背景にナスダック総合指数やSOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)が下落した流れを受け、半導体関連株など値がさハイテク株中心に売りが先行した。いったん持ち直し、上げに転じる場面もあったが、買いは続かず、再度軟化した。時間外取引の米株価指数先物が安く、中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の下げも重しとなり、先物売りに下げ幅を広げ、後場入り後には2万6720円46銭(前週末比265円34銭安)まで下押した。一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定された。なかで、精密、情報通信、電機株などが軟調だった。

 東証プライムの出来高は11億4889万株、売買代金は2兆5014億円。騰落銘柄数は値上がり600銘柄、値下がり1189銘柄、変わらず50銘柄。

 市場からは「25日線の攻防だが、米金利上昇でグロース(成長)株が売られると指数は重くなる。夜間取引の米株先物安や中国株安も上値圧迫要因だ。ウクライナ情勢に中国でのロックダウン(都市封鎖)など良い話がないなかで、米3月CPI(消費者物価指数)の発表を12日に控え、積極的になれない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、HOYA<7741.T>、ニコン<7731.T>、島津製<7701.T>などの精密株が軟調。ソフバンG<9984.T>、NTT<9432.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株や、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ソニーG<6758.T>などの電機株も売られた。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株もさえず、エムスリー<2413.T>、リクルートHD<6098.T>、楽天グループ<4755.T>などのサービス株も安い。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株や、リンナイ<5947.T>、横河ブリッジHD<5911.T>などの金属製品株もさえない。

 半面、東電力HD<9501.T>、中部電力<9502.T>、北陸電力<9505.T>などの電気ガス株が上昇。日水<1332.T>、サカタのタネ<1377.T>などの水産農林株も高い。三菱UFJ<8306.T>、りそなHD<8308.T>、三井住友<8316.T>などの銀行株や、第一生命HD<8750.T>、MS&AD<8725.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株も買われた。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も堅調。

 個別では、ピアラ<7044.T>、ギークス<7060.T>、ベイカレント<6532.T>、マーキュリア<7347.T>などの下げが目立った。半面、東京エネシス<1945.T>、カーブスHD<7085.T>、酉島製<6363.T>、大有機化<4187.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、17業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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