<新興国eye>前週の上海総合指数、ロックダウン継続による景気悪化懸念で4週続落=BRICs市況

新興国

2022/5/9 9:49

 前週(5-6日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の6日終値が4月29日終値比1.49%安の3001.561となり、4週続落した。週明け2-4日は「レーバーデー」の祝日で休場だった。

 取引が再開された5日の指数は4営業日続伸した。前の週の中国共産党中央政治局会議で、習近平総書記(国家主席)が成長促進のため、景気刺激策を強化すると発言したことや、中国人民銀行(中銀)が金融市場に流動性を潤沢供給し、企業を支援し、消費回復を支える方針を示したことなどが好感された。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が0.75ポイントの追加利上げに否定的な考えを示したことでドル買いの勢いが衰え、人民元相場を押し上げたことも中国株を支援した。

 週末6日は大幅反落。海外市場が下落したことや、国内では政府が「ゼロコロナ」政策に固執し、景気が悪化するとの懸念が広がった。また、米政府が監視カメラ大手、杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)を制裁対象に加えるとの一部報道で急落し、指数の下げを主導した。

 今週(9-13日)の株式市場は引き続き、ロシアによるウクライナ軍事侵攻と西側諸国の対ロ制裁や米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では新型コロナ感染拡大や景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティ相場が注目される。主な経済指標の発表予定は9日の4月貿易収支や11日の4月CPI(消費者物価指数)と4月PPI(生産者物価指数)など。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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