<新興国eye>トルコ3月失業率、11.5%に上昇―10カ月ぶり高水準

新興国

2022/5/13 10:39

 トルコ統計局が10日発表した3月失業率(季節調整後、15歳以上)は11.5%と、2月の11.1%を上回り、21年5月(13.1%)以来10カ月ぶりの高水準となった。ただ、1年前のコロナ禍の21年3月の13.1%や新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)前の19年3月の13.9%を大きく下回っている。

 年代別では15-24歳の若年層の失業率は21.2%と、2月の20.7%を上回り、4カ月ぶりに上昇した。水準的には1月(21.3%)以来、2カ月ぶりの高水準に戻ったが、依然、1年前の25%を下回っている。

 また、労働供給の余地(活用できていない労働力)を示す、いわゆる未活用労働者比率は22.7%と、2月の22.1%を上回った。1月(23%)以来、2カ月ぶりの高水準で、雇用市場のたるみ(労働力などの余剰)が拡大した。

 失業者数(15歳以上)は前月比15万3000人増の389万4000人と、増加に転じた。ただ、前年同月比では35万4000人減となっている。一方、雇用者数は同5万9000人減の2995万6000人と、3カ月ぶりに減少した。ただ、前年比では168万5000人増と、雇用回復が続いている。雇用率は46.5%と、2月の46.7%を下回った。前年同月の44.6%を上回った。

 労働市場参加率は52.6%と、2月の52.5%を上回り、3カ月ぶりに上昇。21年12月(52.7%)以来、3カ月ぶりの高水準で、前年同月の51.3%も1.2ポイント上回っている。

 一方、季節調整前の失業率は11.4%と、2月と変わらず、前年同月の13.1%を下回った。

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 上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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