日経平均は428円安と大幅続落、高寄り後に下げ転換、世界景気の減速懸念根強く軟化=20日前場

 20日前場の日経平均株価は前週末比428円32銭安の2万5534円68銭と大幅続落。朝方は、前週の東京株式市場で株安が急速に進んだ反動から、自律反発狙いの買いが先行した。円安も支えとなり、2万6156円62銭(前週末比193円62銭高)と高く寄り付いた。ただ、米欧中銀の金融引き締めによる世界景気の減速懸念は根強く次第に軟化し、いったん下げに転じた。その後の戻りは限定され、再度マイナス圏入り。先物売りを交えて下げ幅を広げ、前引け近くに2万5520円23銭(同前週末比442円77銭安)まで下落した。

 東証プライムの出来高は6億1328万株、売買代金は1兆3926億円。騰落銘柄数は値上がり233銘柄、値下がり1563銘柄、変わらず42銘柄。

 市場からは「朝方は落ち着いていたが、仕掛け売りに潰されたようだ。世界景気悪化への警戒感が続き、仕掛けやすい。中国が実質金利を据え置いたことも期待後退につながったのだろう。ただ、日本株はバリュエーション(投資尺度)面から売られ過ぎとみている」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>、三井松島HD<1518.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株が下落。丸紅<8002.T>、三井物産<8031.T>、三菱商<8058.T>などの卸売株や、三菱重工<7011.T>、IHI<7013.T>、コマツ<6301.T>などの機械株も安い。住友鉱<5713.T>、大阪チタ<5726.T>、邦チタ<5727.T>などの非鉄金属株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も売られた。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も軟調。

 半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が堅調。アステラス薬<4503.T>、協和キリン<4151.T>、住友ファーマ<4506.T>などの医薬品株も高い。SUBARU<7270.T>、三菱自<7211.T>、スズキ<7269.T>などの輸送用機器株も値を上げた。

 個別では、IWI<4847.T>、プロレドP<7034.T>、国際紙パ商<9274.T>、ネットプロテ<7383.T>、川重<7012.T>などの下げが目立った。半面、新光商<8141.T>、ロードスター<3482.T>、LINK&M<2170.T>、東邦HD<8129.T>、Vキューブ<3681.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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