<新興国eye>前週の上海総合指数、習主席の景気目標達成発言など好感し4週続伸=BRICs市況

新興国

2022/6/27 9:27

 前週(20-24日)の中国株式市場で、主要指標である上海総合指数の24日終値は17日終値比0.99%高の3349.75となり、4週続伸した。

 週明け20日は反落し、22日まで3日続落した。

 週前半は、政府の景気支援策により不動産販売が主要都市で前年比20-30%増と急回復したことを好感し、不動産セクターが買われたが、指数が約3カ月ぶりの高値水準となっていることが意識され、高値警戒感から利益確定売りが強まった。

 長江以北地域の熱波や中国南部の洪水災害で電力供給のひっ迫懸念が強まり、景気回復見通しの不透明感が高まったことや、各国中銀の政策金利引き上げによる世界景気の後退懸念、バイデン米大統領が対中制裁関税の引き下げの先送りを検討しているとの報道で、米中関係の改善期待が後退し、売りが優勢となった。

 23日は反発し、週末24日は続伸した。

 市場のコロナ禍による景気回復懸念に対し、習近平国家主席が22年の経済目標の達成方針を改めて強調。国務院(内閣に相当)の常務会議で自動車購入支援策を強化する方針が確認されたことも材料視され、買い戻しが優勢となった。

 週末24日は中国人民銀行(中銀)が金融システムに流動性を潤沢に供給したことが好感され、買いが一段と強まった。

 今週(6月27日-7月1日)の株式市場は引き続き、米中関係や世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場が注目される。主な経済指標は、27日の5月鉱工業利益や30日の6月中国製造業PMI(購買担当者景気指数)、1日の6月財新製造業PMIなど。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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