<新興国eye>前週のロシアRTS指数、ルーブル高や企業ニュースを好感し4週続伸=BRICs市況

新興国

2022/6/27 10:53

 前週(20-24日)のロシア株式市場で、RTS指数(ドル建て)の24日終値は前日比0.1%安の1414.96、前週比では17日終値比7.6%高と4週続伸した。

 週明け20日は反発し、23日まで4日続伸した。

 20日は欧州市場が堅調となり、ロシア市場でも買いが優勢となった。国内2位の天然ガス生産大手ノバテクが今年も中間配当を実施する方針を示したことが好感されて急騰。肥料大手アクロンもEU(欧州連合)幹部がロシアから肥料や食料品の輸入を継続する考えを示したことを受けて買われ、上げを主導した。

 21日は、西側による対ロ追加制裁懸念が強まったものの、ブレント原油先物が1バレル当たり115ドルに回復したことや、通貨ルーブルの上昇が相場を下支えした。政府が不動産市場の支援を表明したことを受けて同国最大の格安住宅メーカーのPIKグループが急伸し、上げを主導した。

 22日は、原油安となったものの、ルーブル高の進行が好感され、買いが広がった。石油大手ルクオイルとロシア連邦貯蓄銀行(ズベルバンク)が相場をけん引した。23日は、海外市場が堅調となり、買いが強まった。天然ガスのスポット価格の上昇を受け、国営天然ガス大手ガスプロムが急伸し、上げを主導した。

 週末24日は反落。これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利益確定売りが強まった。原油価格は113ドルに回復したが、反応薄だった。

 今週(6月27日-7月1日)のロシア市場は、引き続きロシアによるウクライナへの軍事侵攻や西側の対ロ制裁による地政学的リスク、原油・ガス相場などが焦点となる。このほか、原油価格に影響を与える28日のAPI(米石油協会)週間石油在庫統計や29日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定は29日の5月失業率と5月小売売上高、5月鉱工業生産、30日の5月GDP伸び率、1日の6月ロシア製造業PMI(購買担当者景気指数)など。指数は1350-1470の値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、iS新興国<1362.T>、

 WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、

 野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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