<新興国eye>前週の上海総合指数、景気対策期待高まり3週ぶり反発=BRICs市況

新興国

2022/7/25 9:29

 前週(18-22日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の22日終値が15日終値比1.30%高の3269.974となり、3週ぶりに反発した。

 週明け18日の指数は反発して始まり、20日まで3連騰した。

 18日は、政府が不動産融資を適切に行うよう銀行に指示したことを受け、不動産と銀行のセクターが買われ、指数の上げを主導した。また、中国人民銀行(中銀)の易綱総裁が経済を支えるため、金融緩和スタンスを強める方針を示したことも支援材料となった。

 19日は、不動産関連融資の焦げ付き懸念が後退したことや、建設資金不足で工事が中断したマンション「爛尾楼(ランウェイロウ)」を巡るマンション購入者の住宅ローン返済拒否問題で、当局が一時的にローン返済を猶予する措置を検討しているとの報道が買い材料になった。ただ、新型コロナ感染再拡大で国内41都市がロックダウン(都市封鎖)に直面し、経済への悪影響が懸念されたため、次第に上値が重くなった。

 20日は、コロナ禍による景気後退懸念が続く中で、景気対策への期待感が強まり人民銀が7月のローンプライムレート(貸出基礎金利、LPR)を市場予想通り、据え置いたことも好感された。

 21日は反落し、週末22日も値を下げ、続落した。

 21日は、南部の大都市、深センで感染が拡大し、規制が強まったことが嫌気された。

 22日は、広西チワン族自治区や甘粛省での新型コロナの集団感染や、住宅購入者の未完成物件に対する住宅ローン返済拒否の動きが全国的に広がってきたことが警戒され、売りが一段と強まった。

 今週(25-29日)の株式市場は引き続き、新型コロナ感染再拡大や米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は26日の6月海外直接投資や27日の6月工業利益など。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:モーニングスター社

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