<新興国eye>前週のロシアRTS指数、原油安や利食い売りを受け反落=BRICs市況

新興国

2022/9/12 9:19

 前週(5-9日)のロシア株式市場は、RTS指数(ドル建て)の9日終値が前日比2.02%高の1262.72、前週比では2日終値比1.70%安と、反落した。

 週明け5日は指数が8営業日続伸。翌6日は反落し、8日まで3日続落。

 週前半は、海外株安となったにもかかわらず、ブレント原油先物が1バレル当たり95ドルを超えたことが好感され、買いが優勢となった。その後は、原油安が嫌気されたほか、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。金鉱山最大手ポリウス・ゴールドが無配を決めたことを受け、急落。下げを主導した。また、経済発展省は22年の成長率見通しを2.9%減、23年も0.9%減と、2年連続のマイナス成長の予想を示した。

 週後半は、原油価格が88ドルと、90ドルを割り込んだことが嫌気され、一段と売りが強まった。世界景気の後退懸念が背景。その後は、ロシアの友好国に限定した外国人投資家の取引解禁(12日)を控え、積極的な買いが手控えられる中、海外市場が軟調となり、売りが優勢となった。

 週末9日は反発。原油価格が91.7ドルに急回復したことが好感されたほか、EU(欧州連合)のエネルギー相会議でロシア産原油とロシア産原油を精製した石油製品の輸入価格に上限を設定する問題を巡って、足並みが揃わなかったことを受け、買いが優勢となった。

 今週(12-16日)のロシア市場は、引き続き、ロシア・ウクライナ戦争や西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える13日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や14日の米EIA週間石油在庫統計、ロシア中銀の金融政策決定会合(16日)も注目される。市場では0.5-1ポイントの利下げを予想している。主な経済発表の予定は12日の2月貿易収支など。RTS指数は1200-1300の値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:モーニングスター社

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