【上海IPO】18日は科創板で2社が上場、IC開発の上海燦瑞科技が10%以上の公募割れ

サーチナ

中国株

2022/10/19 9:20

 上海証券取引所では10月18日、科創板で星環信息科技(688031/上海)、上海燦瑞科技(688061/上海)の2社が新規上場した。星環信息科技の初値が公開価格を大きく上回る一方で、上海燦瑞科技は10%以上の公募割れとなった。

 星環信息科技(688031/上海)の初値は、公開価格47.34元を52.09%上回る72.00元だった。終値は同60.54%高の76.00元だった。

 同社は13年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。企業向けのビッグデータ基本ソフトウェア開発を主業務とし、データのインテグレーション、保管、ガバナンス、モデリング、分析、マイニング、流通など全ライフサイクルに関する基本ソフトウェア、サービスを提供する。金融、政府、エネルギー、交通、製造などの分野で製品が広く利用されており、中国銀行、中国石油、中国郵政集団などを顧客に持つ。

 21年12月期の売上高は3億3086万元(前期比27.26%増)、純損益は2億4631万元の赤字(同33.62%の損失増)。22年1〜6月期の売上高は9758万元(前年同期比18.20%増)、純損益は1億6574万元の赤字(同11.63%の損失増)。

 新規上場に伴い調達予定の19億6053万元(約406億円)は、約46%の8億9845万元をビッグデータ・クラウドベースプラットフォーム建設プロジェクトに、約36%の7億940万元を分散型リレーショナルデータベース構築プロジェクトに、約18%の3億5267万元をデータ開発・スマート分析ツールソフトウェア研究開発プロジェクトに用いる。

 上海燦瑞科技の初値は、公開価格112.69元を10.66%下回る100.68元だった。終値は同16.65%安の93.93元だった。

 同社は05年設立の民営企業で、高性能なデジタル・アナログ混載集積回路(IC)およびアナログICの研究開発、実装テスト、販売を主業務としている。主な製品はスマートセンサー用チップ、電源管理用チップで、格力、美的、ハイアール、JBL、小米、サムスン、LG、レノボなど国内外の著名ブランドを顧客に持つ。21年におけるバックライトドライバICの世界市場シェアが約1.52%となっている。

 21年12月期の売上高は5億3719万元(前期比85.43%増)、純利益は1億2500万元(同2.86倍)。22年1〜6月期の売上高は3億2129万元(前年同期比41.43%増)、純利益は8386万元(同87.15%増)。

 新規上場に伴い調達予定の15億5048万元(約321億円)は、約23%の3億6363万元を高性能センサー研究開発・産業化プロジェクトに、約14%の2億2240万元を電源管理半導体チップ研究開発・産業化プロジェクトに、約19%の2億8950万元をIC実装改良プロジェクトに、約15%の2億2492万元を研究開発センター建設プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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