<新興国eye>前週のロシアRTS指数、原油高や海外株高などを受け5週ぶり反発=BRICs市況

新興国

2022/10/24 9:10

 前週(17-21日)のロシア株式市場は、RTS指数(ドル建て)の21日終値が前日比0.87%高の1050.57、前週比では14日終値比6.10%高と、5週ぶりに反発した。

 週明け17日は指数が上昇。翌18日まで4営業日続伸した。19日は反落。20日は反発した。

 週前半は、海外市場が前週末の急落から回復したことを好感し、ロシア市場でも買いが優勢となった。加えて、ブレント原油先物が1バレル当たり92ドルを超えたことや、ウクライナ情勢を巡る地政学的リスクの後退も支援材料となった。その後は、海外市場が堅調となり、買いが一段と広がったが、原油価格が89ドルに下落したため、上値は重くなった。

 週後半は、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。プーチン大統領が一方的に併合したウクライナ南部4州に対し、戒厳令を発令。地政学的リスクが高まったことや、海外市場の下落が背景。その後は、原油価格が92.7ドルに上昇したことが好感され、買いが優勢となった。好調な企業業績を背景に水力発電大手ルスハイドロや国営金融大手VTB(対外貿易銀行)、国営トラック・バス大手カマズなどが急伸し、上げを主導した。

 週末21日は続伸。原油価格が93ドルに回復したことや、ルーブル高、さらには後場に入り、海外市場が堅調となったことが好感され、買いが一段と強まった。

 今週(24-28日)のロシア市場は、引き続き、ロシア・ウクライナ戦争や西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える25日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や26日の米EIA週間石油在庫統計、ロシア中銀の金融政策決定会合(28日)も注目される。主な経済発表の予定は26日の9月鉱工業生産など。RTS指数は1000-1150の値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:モーニングスター社

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