【深センIPO】7日は粉末塗料用ポリエステル樹脂の河南新天地薬業など2社が公募開始予定

サーチナ

中国株

2022/11/4 9:07

 深セン証券取引所では11月7日、メインボードで浙江光華科技(001333/深セン)、創業板で河南新天地薬業(301277/深セン)がそれぞれ新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 浙江光華科技は3200万株を発行予定。2014年設立の民営企業で、17年に株式会社化した。粉末塗料用ポリエステル樹脂の研究開発、生産、販売を主業務とする。中国化工学会塗料塗装専門委員会のデータによれば、粉末塗料用ポリエステル販売量は長年中国の業界第2位の地位を保っている。ポリエステルを原料とする粉末塗料は溶剤型塗料や水性塗料と比べて、汚染が発生しない、利用効率が高い、エネルギー消費が少ない、有機溶剤を含まないなどのメリットを持っており、建材、一般工業、家電、家具、自動車、コンシューマーエレクトロニクス製品などの各分野に幅広く利用されており、環境保護意識が高まる中でますますニーズが高まっている。

 同社の粉末塗料用ポリエステル樹脂製品の中国市場における販売量とシェアは年々上昇しており、17年の4万7700トン、6.95%から20年には9万6600トン、9.71%となった。また21年の販売量は10万5500トンとなり、10万トンの大台を突破した。新規上場に伴い調達する資金で年産12万トンの粉末塗料用ポリエステル樹脂生産ライン建設プロジェクトを進める予定であり、実現すればさらなる増産とシェアの拡大が期待できる。

 21年12月期の売上高は13億1352万元(前期比56.60%増)、純利益は1億6263元(同51.63%増)。22年1〜9月期の予想売上高は9億〜9億8000万元(前年同期比6.77%減〜1.52%増)、純利益は9700万〜1億800万元(同15.50〜24.11%減)。

 河南新天地薬業は3336万株を発行予定。05年設立の民営企業で、09年に株式会社化した。キラル医薬中間体の研究開発、生産、販売を主業務としている。主な製品はD−4−ヒドロキシフェニルグリシン系列製品およびp−トルエンスルホン酸で、D−4−ヒドロキシフェニルグリシンの生産では世界で2番手、中国国内でトップの規模を持ち、関連の国内業界規格制定にも参加している。21年4月には北京昭衍生物技術有限公司と子会社を設立し、化学原料薬のCDMO事業にも参入した。

 21年12月期の売上高は5億1383万元(前期比18.63%増)、純利益は1億1482万元(同3.07%減)。22年1〜9月期の売上高は4億4829万元(前年同期比37.06%増)、純利益は8887万元(同15.72%増)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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