日経平均は155円安と3日ぶり反落、午後は下げ幅広げる、香港株安が重し=9日後場

 9日後場の日経平均株価は前日比155円68銭安の2万7716円43銭と3日ぶりに反落。朝方は、8日の米国株高を支えに買いが先行し、前場早々に2万7926円52銭(前日比54円41銭高)を付ける場面があった。ただ、約2カ月ぶりの高値水準とあって、戻り売りや利益確定売りも出やすく、その後は下げに転じた。午後は、売りが先行し、下げ幅を広げて始まった。香港ハンセン指数安が重しとして意識され、後場終盤には2万7688円86銭(同183円25銭安)まで下落した。一巡後の戻りは鈍く、引けにかけて安値圏で推移した。

 東証プライムの出来高は12億8177万株、売買代金は3兆3915億円。騰落銘柄数は値上がり880銘柄、値下がり865銘柄、変わらず92銘柄。

 市場からは「米中間選挙の行方をにらんで、きのうしっかりと上げ、大方織り込んだとみられる。日経平均が2万8000円を視野に入れたことで、利益確定売りが出やすく、香港株安が重しとなった面もあろう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、任天堂<7974.T>、バンナム<7832.T>、タカラトミー<7867.T>などのその他製品株が軟調。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も安い。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、東武<9001.T>、京成<9009.T>、京急<9006.T>などの陸運株も売られた。協和キリン<4151.T>、第一三共<4568.T>、エーザイ<4523.T>などの医薬品株も値を下げた。

 半面、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が堅調。日本紙<3863.T>、大王紙<3880.T>などのパルプ紙株や、SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>、横河ブリッジHD<5911.T>などの金属製品株も高い。クラレ<3405.T>、日東電工<6988.T>、信越化<4063.T>などの化学株も値を上げた。

 個別では、日医工<4541.T>がストップ安となり、ジャムコ<7408.T>、グローリー<6457.T>、旭ダイヤ<6140.T>などの下げも目立った。半面、BEENOS<3328.T>がストップ高となり、Jリース<7187.T>、新日本電工<5563.T>、A&DHD<7745.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、18業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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