大成食品、22年1〜9月期の売上高は約9%減の45億1243万元

サーチナ

中国株

2022/11/10 9:13

 台湾の食品大手・大成長城グループ傘下で鶏肉加工や飼料製造などを手掛ける大成食品(03999/香港)が11月3日、2022年1〜9月期の業績報告を発表し、前年同期比で減収減益となったことを明らかにした。

 22年1〜9月期の売上高は45億1243万人民元で、前年同時期の49億5786万元から8.98%減少した。純利益は9418万元で、前年同期の1億3233万元から23.83%減少した。

 減収減益となった要因について同社は、飼料事業の顧客主体である中小規模の飼育場が長期間の豚肉価格低下によって資金繰りが困難となり、飼育規模の削減や飼育停止を余儀なくされて売上と利益が減少したことを挙げている。

 一方、1〜9月期の食品事業売上高は前年同期比で3.2%増となった。中国国外向け販売では日本のインフレ、対日輸出競争の激化により1〜9月の売上高が前年同期比9.4%減少となったものの、7〜9月期は顧客の開発を積極的に進めたことで前年同期比でプラスを実現した。中国国内向け販売では各地で新型コロナの感染が発生したことで消費需要が低迷し、同約5.6%増となったものの前の期に比べて成長ペースが鈍化した。

 22年10〜12月期については、ウクライナ戦争に食糧、エネルギー危機、米国の利上げによる世界的な金融問題、新型コロナ、中国国内経済の不安要素が引き続き存在するとした上で、引き続き食品事業を柱としつつ新たな成長源を模索するとした。また、飼料事業では研究開発の強化と製造工程の改良、製品の多様化による市場リスクの分散を図り、食肉事業では末端市場の開拓にフォーカスするとした。また、デジタル化の推進、サプライチェーン管理の最適化、販売チャネルの再構築、経営効率の向上によって、競争力や景気サイクル対応力を高めるとの姿勢を示している。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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