【中国IPO】12日は計3社が上場、北京の上海欧普泰科技創業が公募割れ

サーチナ

中国株

2022/12/13 9:16

 中国本土の証券取引所では12月12日、深セン、上海、北京でそれぞれ1社が新規上場した。このうち、北京証券取引所に上場した上海欧普泰科技創業(836414/北京)が公募割れとなった。

 深センメインボードに上場した欧克科技(001223/深セン)の初値は公開価格65.58元を約20%上回る78.70元だった。終値は同21.56%高の79.72元だった。

 同社は2011年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。ティッシュペーパーやペーパータオルなど生活用紙のスマート製造設備の加工、生産、販売を主業務としている。また20年の新型コロナ感染拡大後には、KN95高規格マスクなどのマスク製造機を開発し、販売した。21年12月期の売上高は5億5846万元(前期比5.61%増)、純利益は2億2862万元(同7.32%減)。22年1〜9月期の売上高は4億3243万元(前年同期比2.39%増)、純利益は1億6913万元(同9.32%減)。

 新規上場に伴い調達予定の10億1106万元(約198億円)は、約40%の4億901万元を生活用紙設備生産ライン建設プロジェクトに、約18%の1億8587万元を生活用紙の生分解性包装材料生産ライン建設プロジェクトに、約12%の1億1642万元を技術研究開発センター建設プロジェクトに、約6%の6198万元をアフターサービス・販売ネットワーク構築プロジェクトに用いる。

 上海科創板に上場した武漢長盈通光電技術(688143/上海)の初値は、公開価格35.67元を40.17%上回る50.00元だった。終値は同37.40%高の49.01元だった。

 同社は10年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。光ファイバージャイロスコープの重要部品である光ファイバーリングの研究開発、生産、販売、付帯サービスの提供を主業務としている。製品は主に戦術兵器、戦略ミサイル、軍用機、艦艇、装甲車、宇宙船、ロケットなどの位置、方向システム、姿勢・機首制御システム、コンパスシステムなどに用いられており、航天科工集団、航天科技集団、兵器工業集団などの軍需工業企業グループ傘下の研究、生産機関と業務提携関係を持つ。21年12月期の売上高は2億6191万元(前期比21.57%増)、純利益は7656万元(同41.98%増)。22年1〜9月期の売上高は2億1284万元(前年同期比32.21%増)、純利益は5107万元(同37.73%増)。

 新規上場に伴い調達予定の5億元(約98億円)は、80%の4億元を特殊光ファイバーケーブル、光部品生産能力建設プロジェクト・研究開発センター建設プロジェクトに用いる。

 北京証券取引所に上場した上海欧普泰科技創業の初値は、公開価格24.98元を1.92%下回る24.50元だった。終値は同8.97%安の22.74元だった。

 同社は1999年設立の民営企業で、2015年に株式会社化した。太陽光発電テストプランの設計とその付帯設備、ソフトウェアの開発、生産、販売を主業務としている。晶科能源、カナディアンソーラー、JAソーラー、ハンファQセルズなど国内外の大手太陽光発電設備メーカーと取引関係を持つ。台湾の市場調査会社PVInfolinkによれば、21年末現在で世界の主要な太陽光発電ユニットメーカーが持つ太陽光発電ユニット生産能力のうち43.44%が同社の太陽光発電ユニット検査設備を採用しており、高い市場シェアを持つ。

 21年12月期の売上高は1億2430万元(前期比31.92%増)、純利益は3057万元(同81.77%増)。22年1〜9月期の売上高は8469万元(前年同期比20.06%増)、純利益は1849万元(同22.02%増)。

 新規上場に伴い調達予定の1億6560万元(約32億円)は、約76%の1億2560万元をスマート太陽光発電検査設備産業化プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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