<新興国eye>前週の上海総合指数、コロナ禍後の景気テコ入れ期待を受け続伸=BRICs市況

新興国

2023/1/10 9:18

 前週(3-6日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで続伸。6日は3157.64(12月30日終値比2.21%高)だった。

 週明け2日は新年休暇で休場となった。初商いとなった翌3日は指数が上昇。5日まで4営業日続伸した。

 週前半は、新年休暇の休場後、取引が再開され、指数は12月中国製造業PMI(購買担当者景気指数)が大幅に低下したため、景気支援期待が強まり、買いが優勢となった。また、通貨人民元高となったことや、中国人民銀行(中銀)が元建て資産の魅力を高める狙いで、人民元の為替取引時間を延長したこと、さらには米中外相の電話会談も緊張緩和につながり、買い材料となった。

 週後半は、新型コロナ感染拡大がピークを超えたあとの景気テコ入れ期待で買いが一段と強まった。特に不動産セクターが買われ、上げを主導。12月の不動産販売が好調だったことや、政府が住宅業界向け支援措置を検討するとの観測が背景。その後は、人民銀が景気支援のため、潤沢な流動性の供給を維持することや、不動産市場の安定化のため、金融支援を強化する方針を示したことが好感され、買いが広がった。

 週末6日は5営業日続伸。コロナ禍後の政府の景気テコ入れへの期待で、外国人投資家が買い越しとなり、買いが優勢となった。また、人民銀が不動産業界向け支援策を発表し、不動産セクターが上昇、相場を押し上げた。

 今週(9-13日)の株式市場は新型コロナ感染拡大や台湾情勢を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は12日の12月CPI(消費者物価指数)と12月PPI(生産者物価指数)、12月国内新車販売台数、13日の12月貿易収支など。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:モーニングスター社

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