(再送)日経平均は50円高と続伸、午後は円高で再度マイナス圏入りの場面も持ち直す=30日後場
30日後場の日経平均株価は前週末比50円84銭高の2万7433円40銭と続伸。朝方は、前週末の米国株高を支えに買いが先行した。いったん下げに転じた後、先物買いを交えて切り返し、前場早々に2万7486円42銭(前週末比103円86銭高)まで上昇した。ただ、買いは続かず、後場入り後は円高歩調とともに先物にまとまった売りが出て、再度マイナス圏入りし、一時2万7337円25銭(同45円31銭安)まで軟化した。その後は大引けにかけて持ち直した。
東証業種別株価指数(全33業種)では、化学、繊維製品、空運など15業種が値上がりし、鉄鋼、石油石炭製品、鉱業など18業種が値下がりした。東証プライム銘柄では、全体の52%が上昇した。
東証プライムの出来高は11億3070万株、売買代金は2兆7730億円。騰落銘柄数は値上がり960銘柄、値下がり794銘柄、変わらず81銘柄。
市場からは「令和国民会議(令和臨調)が政府・日銀の共同声明の見直しを提言、2%の物価目標を長期的な目標に据えることを提案し、これをきっかけに円高が進み、売りを誘った。もっとも、売りは一時的だった。何であれ、マーケットは動く材料を欲しているようだ」(準大手証券)との声が聞かれた。
業種別では、信越化<4063.T>、資生堂<4911.T>、日東電工<6988.T>などの化学株が堅調。デサント<8114.T>、オンワードH<8016.T>などの繊維製品株も高く、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株も引き締まった。HOYA<7741.T>、トプコン<7732.T>、シチズン時計<7762.T>などの精密株や、ヤマトHD<9064.T>、SGHD<9143.T>、セイノーHD<9076.T>などの陸運株も値を上げた。ニッスイ<1332.T>などの水産・農林株もしっかり。
半面、日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>、冶金工<5480.T>などの鉄鋼株が軟調。ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も安い。SOMPOH<8630.T>、東京海上<8766.T>、MS&AD<8725.T>などの保険株も売られた。
個別では、TOB(株式公開買い付け)対象の兼松エレク<8096.T>(監理)がストップ高となり、サンワテクノ<8137.T>、イントラスト<7191.T>、アジアパイル<5288.T>などが値上がり率上位。半面、M&ACH<2127.T>がストップ安となり、ベステラ<1433.T>、RPAH<6572.T>、テノHD<7037.T>などが値下がり率上位。
提供:モーニングスター社
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