日経平均は116円高と3日続伸、米ハイテク株高が支援―精密、電機セクター中心に買い先行=3日前場

 3日前場の日経平均株価は前日比116円70銭高の2万7518円75銭と3日続伸。朝方は、2日の米国株式市場でハイテク株が上昇した流れを受け、値がさハイテク株中心に買いが先行した。株価指数先物買いを交えて上げ幅を拡大し、一時2万7612円57銭(前日比210円52銭高)まで上伸した。一巡後は、戻り売りに伸び悩んだが、心理的なフシ目となる2万7500円は保った。

 なかで、ソニーG<6758.T>、TDK<6762.T>、ファナック<6954.T>などのハイテク株が指数プラス寄与度上位に浮上した。東証業種別株価指数(全33業種)では、精密、電機のハイテクセクターをはじめ、証券商品先物など11業種が上昇し、鉱業、電気・ガス、石油石炭製品など22業種が下落した。東証プライム市場での上昇銘柄数は全体の30%にとどまったが、時価総額、流動性の特に高い30銘柄で構成されるTOPIX(東証株価指数)コア30の上昇が目立ち、大型株中心に堅調だった。

 東証プライムの出来高は7億4947万株、売買代金は1兆7043億円。騰落銘柄数は値上がり565銘柄、値下がり1198銘柄、変わらず72銘柄。

 市場からは「電機株中心に見直し買いが入り、海外ヘッジファンドによる買い戻しもあるだろう。いずれにしろ、上値抵抗線として意識される日経平均2万7500円の水準を明確に上抜いてくれば、買い戻しを誘発するとともに買いに便乗する動きも強まってくるだろう」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、HOYA<7741.T>、島津製<7701.T>、テルモ<4543.T>などの精密株や、東エレク<8035.T>、村田製<6981.T>、太陽誘電<6976.T>、日電産<6594.T>などの電機株が上昇。野村<8604.T>、大和証G<8601.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株や、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株も高い。武田薬<4502.T>、中外薬<4519.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株や、リクルートH<6098.T>、エムスリー<2413.T>、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>などのサービス株も買われた。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が軟調。東電力HD<9501.T>、東北電力<9506.T>、東ガス<9531.T>などの電気・ガス株も安い。出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も値を下げ、東京海上<8766.T>、第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株も売られた。

 個別では、TOB(株式公開買い付け)対象の日新電<6641.T>(監理)がストップ高カイ気配となり、テノHD<7037.T>、ZHD<4689.T>、愛三工<7283.T>などが値上がり率上位。半面、Ubicom<3937.T>、システナ<2317.T>、中部鋼鈑<5461.T>、メンバーズ<2130.T>などが値下がり率上位。

提供:モーニングスター社

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