【深センIPO】9日は2社が創業板に上場、湖南裕能新能源電池材料の初値は公開価格の2.66倍に
深セン証券取引所では2月9日、湖南裕能新能源電池材料(301358/深セン)と上海阿莱徳実業(301419/深セン)が創業版に新規上場し、いずれも初値が公開価格を大きく上回った。
湖南裕能新能源電池材料の初値は、公開価格23.77元の2.66倍となる63.20元だった。終値は同2.25倍の53.60元だった。
同社は2016年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。中国国内におけるリチウムイオン電池正極材料の主要サプライヤーで、リン酸鉄リチウム、三元材料などリチウムイオン電池正極材料の研究開発、生産、販売を主業務とする。21年における中国国内リン酸鉄リチウム正極材料市場シェアは25%で、出荷量で業界1位。
21年12月期の売上高は70億6762万元(前期比7.39倍)、親会社株主に帰属する純利益は11億8412万元(同30.23倍)。22年1〜9月期の売上高は265億2069万元(前年同期比8.04倍)、親会社株主に帰属する純利益は21億1760万元(同4.09倍)。
新規上場に伴い調達予定の18億円(約348億円)は、約72%の13億元を年産6万トンのリン酸鉄リチウム生産プロジェクトに、残りの5億元を流動資金の補充に用いる。
上海阿莱徳実業の初値は、公開価格24.80元を37.98%上回る34.22元で、終値は同2.21倍の54.78元まで上昇した。
同社は04年設立の民営企業で、16年に株式会社化した。高分子材料による通信設備部品の研究開発、生産、販売を主業務とする。基地局のアンテナカバー(レドーム)用RF・電波透過防護部品、EMIおよびIP防護部品、電子放熱部品など移動通信基地局設備内部、外部の部品製品を扱っており、エリクソン、ノキア、サムスンの5G基地局設備に広く利用されている。
21年12月期の売上高は3億7220万元(前期比21.25%増)、純利益は7011万元(同1.08%増)。22年1〜9月期の売上高は2億7139万元(前年度同期比4.81%増)、純利益は4776万元(同2.73%減)。
新規上場に伴い調達予定の3億3365万元(約64億円)は、約48%の1億6124万元を5G通信設備部品生産ライン建設プロジェクトに、約25%の8240万元を5G基地局設備用関連材料および部品研究開発プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)
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