米1月小売売上高、前月比3.0%増―市場予想上回る

経済

2023/2/16 11:32

<チェックポイント>

●自動車除く小売売上高は2.3%増―市場予想大きく上回る

●全13業種が上昇―大半は物価高による消費金額の増加を反映

●市場は3月と5月に0.25ポイントの利上げを予想

 米商務省が15日に発表した1月の小売売上高(季節・営業日調整後)は、前月比3.0%増の6970億ドルと3カ月ぶりに増加に転じ、市場予想の平均値である2.0%増を上回った。前年比は6.4%増。

 また、自動車を除いた小売売上高は前月比2.3%増となり、市場予想の0.9%増を大幅に上回った。

 業種別の前月比は、全13業種が増加した。外食が7.2%増と高い伸びをみせたほか、家具・生活用品は4.4%増、電子機器・家電は3.5%増、百貨店やスーパーなどの量販店を含む一般小売販売は3.2%増、どのカテゴリーにも入らない「その他小売」は2.8%増、アパレルは2.5%増、ヘルス(薬局・美容)は1.9%増、オンライン小売は1.3%増などとなっている。上昇業種の大半は物価高による消費金額の増加を反映した格好。

 自動車・同部品は前月比5.9%増と、前月の1.8%減少から急増し、約2年ぶりの高い伸び。ガソリンスタンドは同横ばい(前月は4.8%減)となった。ガソリンスタンドを除いた小売売上高は同3.2%増、自動車・同部品とガソリンを除いた小売売上高は同2.6%増。

 ガソリンスタンドと自動車・同部品に加え、建築資材や飲食レストランを除いた、いわゆる“コア小売売上高”(コントロール・グループ)は前月比1.7%増。この結果、4月27日発表予定の1-3月期GDP(国内総生産)の約7割を占める個人消費を押し上げる見通しだ。

 市場では、今回の小売売上高で利上げ継続よる金利上昇や高インフレにも消費が依然、堅調に推移していることから、FRBは次回の3月と5月に各0.25ポイントの利上げを実施し、その後はこれまでの利上げ効果を見るため、利上げを一時休止するとみている。

提供:モーニングスター社

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