<米国株情報>ファーストリパブリック・バンクが一時急落、金融システム不安で

株式

2023/3/15 10:23

 シリコンバレーバンクの事実上の経営破たん後、初めて取引が再開された13日、富裕層向け資産管理サービスを提供しているプライベートバンキング大手ファーストリパブリック・バンクの株価が前週末比で一時78%超急落した。

 同行は12日、シリコンバレーバンクの経営破たんによる信用不安を払拭するため、金融大手ジェイ・ピー・モルガン・チェースと連邦住宅貸付銀行(FHLB)から計700億ドルの資金支援(ローンコミットメント)を得たことを明らかにしたが、売り圧力の高まりに抗し切れなかった。

 また、証券大手レイモンド・ジェームズ・ファイナンシャルは13日、顧客向けリポートで、ファーストリパブリックの株式投資判断を「ストロングバイ」(強い買い推奨)から「マーケットパフォーム」(中立)に2段階引き下げたことも売り材料となっている。レイモンドは同行の預金残高が目先、下押し圧力を受け続けると指摘している。

 市場では、ファーストリパブリックなど中堅銀行や地銀が政府の懸命な緊急金融対策があっても信用不安の悪影響から免れないと見ている。

 他方、英金融大手HSBCホールディングスは13日、イングランド銀行(英中銀、BOE)の管理下に置かれたシリコンバレーバンクの英国法人を1ポンドで買収することで合意、その上で、20億ポンドを投資して英国法人の事業を通常通り継続する意向を表明した。米国発の金融不安が英国市場に波及するのを食い止めるのが狙い。10日時点のシリコンバレーバンク英国法人の融資残高は55億ポンド、預金残高は67億ポンド。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ