<米国株情報>米大手11行、ファーストリパブリックに追加の流動性注入策を検討中か

株式

2023/3/22 10:27

 金融大手ジェイピー・モルガン・チェースのジェームズ・ダイモン会長兼CEO(最高経営責任者)は、富裕層向け資産管理サービス大手プライベートバンキング大手ファーストリパブリック銀行を支援するため、他の大手10行と協力し、追加の流動性注入を検討しているもようだ。経済専門チャンネルCNBC(電子版)などが21日、関係者の話として伝えた。

 ファーストリパブリックを支援する大手11行の中ではJPモルガンが主導的な役割を果たしており、ファーストリパブリックに対し、経営再建の戦略的代替案について助言を与えている。代替案の中にはすでに大手11行が注入した計300億ドルの預金を自己資本に転換する方策や、自己資本を強化するため、新たな流動性の注入、さらには同行の身売りの可能性も含まれているもようだ。

 ファーストリパブリックは2日、シリコンバレー銀行の経営破たんによる信用不安を払拭するため、JPモルガンと連邦住宅貸付銀行(FHLB)から計700億ドルの資金支援(ローンコミットメント)を得たあと、16日にはバンク・オブ・アメリカやJPモルガン、シティグループなど米大手11行から計300億ドルの預金注入を受けた。

 それでも信用格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスは翌17日、ファーストリパブリックの長期格付けを従来の「Baa1」からジャンク級の「B2」に、同業大手S&Pグローバル・レーティングスも19日、同行の長期発行体格付けをジャンク級の「BBプラス」から「Bプラス」へ3段階引き下げた。S&Pによる格下げはわずか数日間で2回目となった。

 ファーストリパブリックの株価は21日も前日終値比47.11%安の12.18ドルと急落した。市場では、預金の大量流出後、同行のバランスシートなど不透明な点が多いため、売りを浴びているとの見方がある。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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