日経平均は365円高と大幅に3日続伸、午後は一段高―配当再投資絡みの先物買い観測も=29日後場

 29日後場の日経平均株価は前日比365円53銭高の2万7883円78銭と大幅に3日続伸。きょうは3月期末の権利付き最終日で、配当や株主優待狙いの買いを支えに朝方は強含んで始まった。28日の米国株安が重しとなり、下げに転じる場面もあったが、すかさず切り返した。円安・ドル高歩調も後押しし、前場後半には2万7700円近くまで値を上げた。その後いったん伸び悩んだが、午後は全面高商状に一段高の展開となった。先物にまとまった買いが入り、大引け間際には2万7897円72銭(前日比379円47銭高)まで上伸した。配当再投資に絡んだ先物買いが観測され、指数上昇につながった。

 日経平均プラス寄与度では、ソフバンG<9984.T>が62円強と指数に貢献した。出資先のアリババグループが28日、6部門に分割する計画を発表し、ADR(米国預託証券)が急騰したことを受け、株高を促した。2位はファストリテ<9983.T>の39円強で、ダイキン<6367.T>が16円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、鉱業、ゴム製品、輸送用機器など32業種が値上がりし、海運の1業種が値下がりした。東証プライム銘柄では、全体の94.5%が上昇した。

 東証プライムの出来高は13億6674万株、売買代金は3兆3011億円。騰落銘柄数は値上がり1734銘柄、値下がり78銘柄、変わらず23銘柄。

 市場からは「後場からの上げ方を見ると配当再投資を意識した買い需要が発生したのだろう。あすも同様の動きが続くかもしれないが、上値では戻り売りが警戒される」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>、K&Oエナジ<1663.T>などの鉱業株が堅調。住友ゴム<5110.T>、ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株や、トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も高い。大王紙<3880.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ・紙株も引き締まり、KDDI<9433.T>、ネクソン<3659.T>、コナミG<9766.T>などの情報通信株も買われた。ゴルドウイン<8111.T>、ワールド<3612.T>などの繊維製品株や、住友不<8830.T>、三井不<8801.T>、菱地所<8802.T>などの不動産株も値を上げた。

 半面、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、ユナイテド海<9110.T>などの海運株が安い。

 個別では、ピアラ<7044.T>がストップ高となり、ファイバーG<9450.T>、Vテク<7717.T>などが値上がり率上位。半面、中部鋼鈑<5461.T>、TBASE<3415.T>、パリミキHD<7455.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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