<新興国eye>前週のロシアRTS指数、地政学的リスクの緩和と原油高を受け5週続伸=BRICs市況

新興国

2023/5/15 8:56

 前週(10-12日)のロシア株式市場は、RTS指数(ドル建て)の12日終値が前日比2.46%安の1038.32、前週比では5日終値比0.50%高と、5週続伸した。

 週明け8日と翌9日は「対独戦勝記念日」の祝日で休場。取引が再開された10日は指数が反発した。11日も続伸。

 週前半は、「対独戦勝記念日」の祝日で休場

 週後半は、取引が再開され、ブレント原油先物が急騰したことが好感され、買いが優勢となった。原油高は米4月雇用統計が強い内容となり、米経済の減速懸念が後退したことが背景。ただ、EU(欧州連合)が前週末、11回目の対ロ制裁を決めたため、上値は限られた。その後は、ロシア・ウクライナ戦争の小康化が好感され、地政学的リスクが後退、買いが強まった。また、米4月CPI(消費者物価指数)がインフレ圧力の低下を示したことも支援材料となった。

 週末12日は急反落。これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。また、西側の追加対ロ制裁の発表も懸念材料となった。

 今週(15-19日)のロシア市場は、引き続き、ロシア・ウクライナ戦争(22年2月24日勃発)や西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油・ガス相場、ルーブル相場、主要企業の配当政策などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える16日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や17日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な経済発表の予定は17日の1-3月期GDP(国内総生産)伸び率など。RTS指数は1000-1100の値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、

 原油<1690.T>、野村原油<1699.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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