<新興国eye>前週の上海総合指数、金融緩和・景気対策期待の高まりや安値拾いに反発=BRICs市況

新興国

2023/5/22 9:02

 前週(15-19日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで反発。19日は3283.54(12日終値比0.34%高)だった。

 週明け15日は指数が反発。翌16日は反落、17日まで2日続落した。18日は反発。

 週前半は、これまでの相場下落を受け、安値拾いや値ごろ感による買い戻しが活発化した。また、最近、景気後退の兆候を示す経済指標が相次いだことを受け、当局による金融緩和を含む景気刺激策への期待感が高まったことで買いが優勢となった。その後は、中国の4月鉱工業生産(前年比5.6%増)と4月小売売上高(同18.4%増)が予想を下回ったことなどが嫌気され、売りが強まった。

 週後半は、引き続き、景気の先行き懸念が相場を抑えた。市場の一部では中国の23年GDP(国内総生産)伸び率見通しを従来予想の5.6%増から5.3%増に下方修正。また、米中関係の悪化懸念も売り材料となった。その後は景気見通しに悲観的な見方が広がる中、国有銀行やAI(人工知能)関連セクターが買われ、上げを主導した。

 週末19日は反落。これまでの鉱工業生産や小売売上高など一連の弱い経済指標を受け、景気鈍化懸念が蒸し返され、売りが優勢となった。ただ、売り込まれていた消費関連セクターなどの銘柄に買い戻しが見られたため、下げは限定的となった。

 今週(22-26日)の株式市場は台湾情勢やハイテク産業を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定はない。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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